記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/22
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
清涼飲料水は、私たちの味覚を楽しませてくれますが、健康をおびやかす可能性が示唆されています。実際それを裏づける資料もたくさんありますが、断ち切ることは難しいと感じる人も多いでしょう。そこで、清涼飲料水に慣れた舌でも満足できる、健康的な8つの飲み物を紹介していきます。
清涼飲料はカロリー過多の原因であり、肥満だけでなく、心臓病や糖尿病のリスクを上昇させる要因とされ、様々な健康上のリスクを伴うといわれています。
バンゴール大学とブリストル大学が2011年に発表した研究によると、清涼飲料を飲むと、甘さを感じる味覚が敏感に反応して、甘いものへの強い欲求を引き起こすことが明らかになりました。ダイエットソーダ飲料なら大丈夫、という訳でもなく、やはり飲まない人に比べて肥満体型の人の割合が多くなっています。1日に1回、甘い飲み物を控えると、2型糖尿病のリスクを25%も削減できると考えられているのです。これから紹介する飲み物で置き換えてみてはいかがでしょうか。
フレーバーウォーターは、若干の糖分と人口甘味料を含んでいます。健康を考えるのなら、天然の風味がついたものを選ぶようにしましょう。レモンやオレンジ、スイカ、キュウリ、ミント、ライムなど、好みのフルーツや野菜のスライスを氷水の入ったピッチャーに入れ、爽やかで味わい深い飲み物を作りましょう。また、刻んだ果物を製氷皿に入れ、水を加えて凍らせてた「フルーツキューブ」を入れて、飲み物に即席の味や色をつけてることもおすすめです。
100パーセントのジュースと天然の炭酸水を混ぜると、おいしくて健康的な飲み物ができあがります。クランベリー、ザクロ、またはブドウといった濃厚な酸味のあるジュースは、健康上のメリットがあるだけでなく、天然の炭酸水と合わせると素晴らしいジュースになります。
研究によると、クランベリージュースは尿路感染症や腎臓結石を予防する可能性があることが示唆されています。ザクロジュースは、ビタミンCとビタミンBを豊富に含み、ブドウジュースには脳や血管を守る効果があるとされる抗酸化物質が含まれています。
レモンやライム、少量の甘味料で作った健康的なソーダを楽しんでみてはいかがでしょうか。発泡水と混ぜて、カロリーフリーで炭水化物が少ないステビアベースの甘味料を少し加えてみてください。少量で十分ですので、入れすぎには注意しましょう。
適量の赤ワインは、心血管疾患のリスクを軽減させるといわれています。その他、アルツハイマー病や癌の発症リスクを低下させるという意見もあるようです。ただし、頭痛やその他のアレルギー症状を引き起こすトリガーになる可能性があるので、注意が必要です。
野菜ジュースは、簡単に低カロリーで野菜の栄養を摂取できる飲み物です。また、果物のジュースより糖分が少ないこともおすすめできる理由といえるでしょう。ただし、市販の野菜ジュースは塩分を多く含んでいることがあるので気をつけてください。確実なのは、ミキサーを使って自家製の新鮮なジュースをつくることです。好きな野菜をミキサーにかけるだけですし、甘みをつけたい場合はスライスしたフルーツを少し入れてみましょう。黒コショウを入れたり、チリソースを1滴たらしてみたりと、味のバリエーションも幅広いので、色々と試してみてください。
牛乳は豊富な栄養をすばやく摂取できますが、カロリーが高いというデメリットもあります。そこで、より気軽に飲めるものとして取り上げたいのが豆乳です。豆乳は心臓病や骨粗鬆症のリスクを低下させる可能性があることが明らかになっています。
最近はアーモンドやバニラなどの風味付けした豆乳も販売されています。乳糖不耐症の人や乳製品が苦手な人にぜひ飲んでみてください。ただし、カロリーを抑えるために、無糖の豆乳を選びましょう。もし牛乳の代用品として飲む場合は、カルシウムやビタミンDなどの栄養素が強化された豆乳を選んでもいいでしょう。
砂糖やミルクを入れなければ、お茶はほぼノンカロリーであり、お茶に含まれるカテキンというフラボノイドは、体の新陳代謝を良くし、脂肪の燃焼を助けるといわれています。
また、カフェインはカロリー消費を助ける作用があるとされ、白茶、緑茶、ウーロン茶、紅茶など、茶葉から温かいお茶を作って楽しむことは、気持ちをリラックスさせ、精神にもよい効果をもたらしてくれます。
適度なコーヒーを食生活に取り入れると、体にもさまざまなよい効果があることが明らかになっています。1日1杯以上のコーヒーをよく飲む人は、心臓病、2型糖尿病、癌のリスクを低下させるといわれています。また、まったくコーヒーを飲まない人よりも脳卒中リスクが25%低くなるという検証結果もあるようです。
そして、コーヒーに含まれるカフェインは、精神を覚醒させ身体能力を高める作用があるとされます。ただし、摂り過ぎると神経過敏になったり、不安障害を引き起こすおそれがあるので、1日に2杯程度を目安にすることが推奨されています。また、体質によってカフェインに敏感に反応することがあるので注意しましょう。
いかがでしたか。このように、健康に良い影響を与えるおいしい飲み物はたくさんあります。ちょっとした工夫を加えれば楽しみはさらに広がるでしょう。オリジナルの健康ドリンクを開発しながら、楽しく日々の生活を彩っていきましょう。