コーヒーは頭痛に効く!?それとも悪化させる!?

2017/8/10 記事改定日: 2018/3/14
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士 呼吸器内科専門医

山本 康博 先生

「コーヒーは頭痛に効く」という話を聞いたことはありませんか?もしかしたら逆に、「コーヒーを飲むと頭痛が悪化する」なんて話を耳にしたことがあるかもしれません。今回は、そんなコーヒーと頭痛の関連性について、詳しく解説していきます。

頭痛にコーヒーが効くってホント?

コーヒーを摂取することで頭痛を軽減できる場合があります。

コーヒーが効くとされるのは「片頭痛」です。片頭痛は特に女性に見られる、ズキズキとした突発性の頭痛で、何らかの原因で脳の血管が拡張し、周囲の三叉神経を刺激することで起こります。コーヒーに含まれるカフェインには、血管の収縮作用があるとされるので、血管の拡張によって引き起こされる片頭痛には効くと考えられているのです。

なお、カフェインは睡眠時頭痛(お年寄りに発症することの多い、夜眠れないほどの痛みを伴う頭痛)にも効くといわれています。事実、カフェインは炎症や痛みを軽減するとされる成分で、多くの痛み止めに含まれています。

カフェインを含む飲み物や食べ物は?

カフェインを含む代表的なものはコーヒーですが、紅茶や緑茶、エナジードリンク、チョコレートなどにもカフェインは含まれます。ちなみに、コーヒーに含まれるカフェインの量は、カップの大きさが同じであっても、ローストの仕方や淹れ方でかなり異なります。

風邪の頭痛にもコーヒーが効く?

先述の通り、コーヒーに含まれるカフェインには血管収縮作用があるため、頭痛を緩和する効果が期待できます。

また、コーヒーを摂取するとカフェインが交感神経を刺激することで血圧が上昇し、発汗しやすくなります。これにより新陳代謝が活発になり、風邪の症状の緩和が期待できます。気管支を拡張する作用もあるので、咳なども改善しやすくなります。

そしてカフェインには利尿作用もあるため、脳血管のむくみが取れることで頭痛の軽減が期待できる上に、体内のウイルスが排出されやすくなります。

ただし、コーヒーの摂取と風邪薬との併用は避けてください。成分によっては、効果が阻害される恐れがあります。

コーヒーで頭痛が悪化する!?

矛盾するようではありますが、コーヒーの含有するカフェインの禁断症状の一種に「頭痛」があります。カフェインは脳の周りの血管を収縮させるため、摂取を止めると血管が再び拡大し、頭痛を引き起こす、あるいは悪化することがあるのです。これは、たとえ1日に1杯しかコーヒーを飲んでいなくても、カフェインを定期的に摂取していれば起こり得る症状です。

緊張型頭痛はコーヒーで悪化しやすい!

心身のストレスや長時間のPC業務によって、首の後ろや肩の筋肉が緊張し、血流が悪くなったことで引き起こされるのが「緊張型頭痛」です。日本人には最も多いタイプの頭痛とも言われ、頭を締め付けられるような痛みが数分間続くのが特徴です。

先ほど「片頭痛にはコーヒーが効く」というお話をしましたが、緊張型頭痛の場合は逆に頭痛が悪化する恐れがあります。緊張型頭痛の主な原因は肩こりや首こりによる血流の悪化ですが、カフェインを摂取すると血管が収縮し、さらに血流が悪くなります。このためにますます頭痛が悪化することがあるのです。

ただ、一方でカフェインには血流を増加させる作用もあると言われているので、コーヒーを飲んでから運動するのであれば、緊張型頭痛も緩和する可能性があります。

薬とコーヒーの同時摂取には注意を

カフェインは薬物乱用頭痛(反跳頭痛)の要因でもあります。これは、痛み止めを大量に服用しすぎたり、頻繁に摂取しすぎたりすると起こることのある頭痛です。薬が切れると、前よりも頭痛が悪化します。カフェインを痛み止めと併せて服用していると、より薬物乱用頭痛になりやすいので注意が必要です。ただし、このタイプの頭痛が起きることは非常にまれであり、薬のラベル通りに服用すれば回避できます。

コーヒーによる頭痛を防ぐために

カフェインがどのように作用するかを認識し、カフェインの摂取量に気をつけましょう。もし偏頭痛がしたり、頻繁に頭痛になったりするのであれば、カフェインの摂取量を減らすか、完全に避けたほうがいいでしょう。ただし、摂取量は徐々に減らすことが大切です。例えば、毎朝コーヒーを2杯飲んでいたのならば、1杯に減らすことから始めましょう。突然カフェイン摂取を止めると、禁断症状から抜け出すのに1週間ほどかかってしまいます。

おわりに:コーヒーは頭痛の改善にも発症にもつながる

不思議な話ではありますが、カフェインは頭痛を和らげる効果がある一方、引き起こす原因にもなり得る成分です。コーヒーや紅茶を飲む際は、薬物乱用頭痛や禁断症状を避けるために、普段から摂取量に気をつけることが大切です。

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