不眠症対策 ― 決定版!!これで毎日快適な睡眠を目指そう!

2017/6/23 記事改定日: 2018/4/27
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

「ベッドに入って2時間経っても眠れないのが当たり前」「寝付きはいいほうだけど、いつも夜中の3時くらいに目が覚めて、それっきり眠れない…」
といった不眠症の症状でお悩みの方に向けて、おすすめの不眠症対策をたくさんご紹介していきます!

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不眠症の対策のなかで効果的といわれるものは!?

不眠症対策の中でも、以下のような方法は手軽で一定の効果が期待できると考えられています。不眠症の方はぜひお試しください。

睡眠リズム

毎日だいたい同じ時間に就寝・起床することで、正しい睡眠リズムを脳や身体に覚えさせることができます。

寝室の環境

寝室が暑すぎたり寒すぎたり、うるさかったりすることは不眠症の原因になってしまいます。眠りやすい環境になるように室温と照明を調整し、騒音が聞こえないような工夫をしましょう。寝室は暗くて静かなほうが眠りやすいとされています。厚いカーテンやブラインド、アイマスク、耳栓を買ってもいいでしょう。

また、ペットを飼っている方は睡眠を邪魔されないよう、夜は別々の部屋を確保することをおすすめします。

枕やベッドなどの寝具

マットレスが柔らかすぎたり硬すぎたり、あるいはベッドが小さすぎたり古すぎたり、枕が高すぎたりすることが不眠症の原因になる場合があります。適宜マットレスやベッドを交換するようにしましょう。

運動

水泳やウォーキングなど定期的な運動を取り入れることは、よく眠れるようになるので不眠症対策としておすすめです。ただし、就寝時間に近い時間帯(寝る4時間前から)に激しい運動をすると、かえって目が覚めてしまうので控えましょう。

カフェイン

特に夜(寝る6時間前から)のカフェイン摂取(紅茶、コーヒー、エネルギー飲料、コーラなど)は不眠症の原因となります。代わりに、ミルク入りの温かい飲み物やハーブティーを飲むようにしてください。

飲酒

夜遅くにアルコールを摂取すぎると、不眠症につながることがあります。アルコールは眠りにつきやすくなる作用がある反面、眠りが浅くなる作用もあり、睡眠の質の低下につながります。夜遅く、寝る前の飲酒は控えましょう。

喫煙

ニコチンは刺激物です。非喫煙者と比べ、喫煙者は眠りにつくのに時間がかかり、夜間頻繁に目を覚ます傾向にあります。いきなりの禁煙が難しい場合は、当面の対策として、就寝の6時間前からタバコを吸うのをやめてみてください。

スマートフォン・テレビを・PC

寝る直前にテレビを見たり、スマートフォンやPCを使ったりすると、明るい光に刺激され眠りにくくなってしまうことがあります。

リラックス

寝る前に温かいお風呂に入ったり、静かな音楽に耳を傾けたり、ヨガをしたりして心身をリラックスさせるのは、不眠症対策として効果的とされます。遅くとも寝る1時間前から、リラックスタイムを始めましょう。

心配事を書き出す

寝ようとしているときに憂鬱な気持ちが芽生えたり、不安があったりすると、脳が冴えて不眠症になってしまうことがあります。「心配事があって眠れない」「つい明日の仕事を考えちゃう」という人は、就寝前に心配事や仕事の悩みを書き出しましょう。

無理に寝ようとしない

眠れないときは、無理に横にならないでください。ベッドから離れ、眠気がやってくるまでリラックスできることをするのが、有効な不眠症対策です。

睡眠薬

睡眠薬を就寝前に飲むのもひとつの方法です。睡眠薬はドラッグストアで購入できますが、翌日まで眠気が続いたり、集中するのが難しくなるなどの副作用が現れる可能性があります。

睡眠薬は病院で処方してもらうこともできますが、副作用や依存性の観点から、基本的には深刻な不眠症の人や他の対策でも効果が得られなかった人に処方されます。

不眠症に効果があるツボってある?

人の体には全身に多くの「ツボ」があり、東洋医学の分野では様々な症状改善に効果がる治療法として重宝されています。
もちろん、不眠症に効果があるツボも存在し、代表的なものは、おへその下にある丹田や足の裏のかかとにある失眠穴が挙げられます。丹田も失眠穴も交感神経の興奮を鎮めて寝つきを改善する効果が期待できます。

不眠症を食べ物で改善できる?

不眠症は食事によっても改善することができます。寝る前に消化に時間がかかるようなものを食べないのはもちろんのこと、眠りを促す効果が期待できる栄養素もあります。

それは、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンとよばれるもので、眠りを誘発する脳内のセロトニンを産生するのに必要な栄養素です。トリプトファンは、乳製品や大豆製品、ナッツ類、バナナなどに多く含まれています。

また、トリプトファンからセロトニンを生成にはビタミンB6が必要であり、トリプトファンを多く含む食事と一緒にビタミンB6を含む穀物や魚、肉などを一緒に摂るとよいでしょう。
トリプトファンは摂取してからメラトニンに合成されるまでに約10時間かかるので、眠りに就くころにメラトニンに変換した状態にするためにも、朝は多く摂るようにしましょう。

あなたは不眠症?セルフチェックで早めの対処を!

成人は1日あたり平均7~9時間の睡眠が必要とされています。以下のようなトラブルが続く場合は「不眠症」の可能性があります。ご自身が不眠症に該当するかどうかチェックして、不眠症の疑いがある場合は早めに対処しましょう。

  • 眠りにつくことができない
  • 夜に何度も目が覚める
  • 夜に横になっても眠れない
  • 早い時間に目が覚めてしまい、そこから再び眠ることができない
  • 目覚めた後でもまだ疲れを感じる
  • 疲れているのに昼寝ができない
  • 日中に疲れを感じたり、怒りっぽくなったりする
  • 疲れているため、日中の作業に集中できない

おわりに:自分の睡眠習慣を振り返り、不眠症を原因から改善していこう

寝付きが悪かったり、眠りが異様に浅かったりすることには、何かしらの原因があります。寝る前にお酒を飲んでいたり、寝る前のスマートフォンいじりが癖になったりしていませんか?健康な毎日のためには質の良い睡眠を十分に取ることが必要不可欠です。不眠症でお悩みの方は、ご自身のライフスタイルを振り返ったうえで、ご紹介した対策を試してみてくださいね。

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