嘔吐は何かの病気!? 吐き気・嘔吐はなぜ起こるのか?

2017/3/13

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

飲みすぎて…車酔いで…船酔いで…食あたりで…体調不良で…インフルエンザで…。
まったくうれしいものではありませんが、嘔吐は日常生活のなかで頻繁に起こります。
このほかにも嘔吐は、さまざまな要因で引き起こされます。
これらの嘔吐は、「飲みすぎや賞味期限には気をつけるように」「生水、生ものには注意」「酔い止めを飲むように」
「体調には気をつけましょう」「洋服や帽子はあまりきつくしないように」で済む、ごく「普通」に起こる嘔吐といえます。
しかし病気やウイルス感染で起こる、気をつけなければいけない嘔吐もあります。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
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なぜ、嘔吐が起こるのか?

胃の内容物が逆流し、口から吐き出される嘔吐。基本的には、胃の中に異物や毒物が入った場合に、嘔吐で吐き出す体の防御反応です。一般に過度の飲酒、腐った食べ物の摂取、体調不良などで、脳内の嘔吐中枢神経が刺激され、吐き気をもよおし、その後で、嘔吐します。泥酔した場合、吐き気なしで嘔吐する突然嘔吐、ダイエットのために舌の奥に指を入れたて、意図的に嘔吐を起こす反射嘔吐もあります。
中枢神経が刺激されて起こる症状のため、特に心配は必要ありませんが、病気が原因となっている嘔吐もあるので注意が必要です。

医師の診断を受けたほうがいい場合の嘔吐

吐き気をもよおしてからの嘔吐は、お酒に酔った時、体調が悪い時など、誰もが経験し、ほとんどの場合、自分自身で理由も把握できていると思います。原因がはっきりわかっているのであれば、吐き気や嘔吐に心配はいりません。
しかし、なかには重大な病気が隠れているケースもあります。吐き気にプラスして、どんな症状があれば、気をつけなくてはいけないのでしょうか。
気をつけるべき症状
・腰痛
・残尿感
・頭痛
・意識障害
・目の痛み
・心臓の痛み
・めまい
以上のような症状がある場合、以下のような病気の可能性があります。
・胃炎
・十二指腸潰瘍
・胃がん
・胆石
・腸閉塞
・虫垂炎
・脳梗塞
上のような症状があり、不安があるのであれば、医師の診断を受けてください。

おわりに:吐き気・嘔吐のまとめ

嘔吐はさまざまな要因から起きる症状です。たいていの場合は、吐いた後で、吐き気も治まり、身体も回復します。一旦はじまれば、本人の意思では制御できないので、無理に止めようとしたりするのは厳禁です。嘔吐が終わった後、脱水症状を起こさないよう、水分を摂取するようにしてください。嘔吐後、しばらくしてから再度吐き気したり、吐き気がさらに悪化したり、意識障害など他の症状が現れたしたときは、すぐに医師に相談してください。

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