脱水症状に注意! 赤ちゃんと子供の下痢と嘔吐の原因と治療

2017/6/26

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

あどけない赤ちゃんやまだ歩くこともおぼつかない小さな子供が下痢や嘔吐で苦しんでいたらかわいそうですよね?

この記事では、赤ちゃんや小さな子供の下痢や嘔吐の症状や対策をまとめました。特に脱水症状は危険なので、よく読んで、対策をおぼえておきましょう。

赤ちゃんと子供の下痢と嘔吐とは?

赤ちゃんと小さな子供には下痢と嘔吐はつきものであり、通常、細菌やウイルスの感染によって起こることが多いです。

赤ちゃんや子供の下痢や嘔吐は、特別な治療の必要がないものがほとんどであり、自宅で目を離さずに面倒をみてあげれば次第に回復していきます。

赤ちゃんと子供の脱水症状は?

しかし、脱水症状の兆候がないか確認することは重要です。赤ちゃんや子供は、大きい子供と比べて脱水症状になりやすく、脱水症状が深刻になると、特に赤ちゃんには危険が伴います。

赤ちゃんや子供の脱水症状の兆候

以下のような兆候がみられた場合、子供は脱水症状の可能性があります。すぐに病院を受診しましょう。
・目がくぼんでいる
・赤ちゃんの場合、頭にやわらかくへこんだ部分(泉門)がある
・泣く時に涙が出ていなかったり、ほんの少ししか出ていない
・ドライマウスになっている
・おむつがあまり濡れていない
・尿の色が濃い黄色をしている

下痢や嘔吐のときの赤ちゃんや子供の世話は?

下痢や嘔吐のときの赤ちゃんや子供の世話についてお伝えします。

何を与える?

経口補水液、出汁をあげてください。一度に沢山飲ませるのではなく、少しずつすするように飲ませましょう。

アイスを食べさせても良いでしょう。

小児科医が指示した場合を除き、下痢止め薬を子供に与えないようにしましょう。

ゆっくり通常に戻していく

通常の食事では、辛いものや油物を避けて、体にやさしい食べ物を与えましょう。下痢が止まったら、通常の食事に戻していきます。

最初は体にやさしいバナナ、米、リンゴペースト、トーストから始めましょう。

医師の診察が必要なときは?

通常、嘔吐は1~2日続きますが、下痢は5~7日続くこともあります。これよりも長く症状が続く場合や、脱水症状の兆候があれば医師の診察を受けましょう。

もし、子供に以下のような症状があれば、救急車を呼びましょう。
・触れたり、音がしたりしても反応しない
・つねっても皮膚が元になかなか戻らない
・呼吸が早い
・混乱状態である

赤ちゃんや子供が以下のような症状の場合は、早急に医師の診察を受けてください。
・症状が悪化している
・生後3ヶ月は38度を超える熱があった場合。生後3~6ヶ月は39度を超える熱がある場合(生後6ヶ月以上の場合は、熱が出ることが症状が重篤であるかの有効な指標とならない)
・便に血が混じっていたり、粘膜が混じっている場合
・胆汁色(緑色)の嘔吐物
・ひどい腹痛がある(痛がって泣いている)

赤ちゃんや子供の脱水症状の治療は?

赤ちゃんが脱水症状となった場合、経口補水溶液で水分補給をする必要性があります。薬局や病院で購入しましょう。使用方法は薬局や病院で教えてもらえます。

経口補水溶液は、下痢や嘔吐のため、子供の体から失われた水分と塩分を補います。

赤ちゃんや子供には、4時間くらいの時間をかけて、経口補水溶液を少しずつ頻繁に与えるようにしてください。

母乳育児をしている乳児の場合は、通常通りに母乳を与えましょう。ただし、母乳育児でない場合は、医師の指示がない限りは、経口補水溶液以外の飲み物を与えないようにしてください。

また、経口補水溶液を飲んでいる期間は、何も食べ物を与えないようにし、赤ちゃんや子供が経口補水溶液を吐き続けたり、飲もうとしない場合は、医師に相談しましょう。

脱水症状を克服した後は?

子供が脱水症状から脱した場合、また固形の食べ物を食べることができます。

ミルクやふだん飲んでいた飲み物をたくさん与えましょう。ただし、果物のジュースや炭酸飲料水は避けるようにしてください。

下痢や嘔吐の感染の拡大を止めるには?

家族の全員が手洗いを徹底するようにしましょう。特にトイレに行った後、オムツを変えた後、食事前には手を洗うことは特に重要です。できれば液体ソープを使い、ぬるま湯で洗い流した後は、手をきちんと乾かすようにしてください。また、下痢や嘔吐している人に対しては、その人専用のタオルを使うようにしましょう。

下痢や嘔吐している赤ちゃんや子供が保育所や学校には行くのは、最後の下痢や嘔吐から最低でも48時間経ってからです。また、下痢や嘔吐が止まって2週間経つまでは、公共のプールでは泳ぐべきではありません。

おわりに:赤ちゃんや子供が下痢や嘔吐しているときは脱水症状に注意

今まで見てきたように、赤ちゃんや子供の下痢や嘔吐では、脱水症状に注意することが重要です。また、赤ちゃんや小さな子供は、自分が今どのような状態でいるのかを伝えることができません。この記事を参考にしながら、まめに状態を確認するようにしてください。病院を受診した方がいいか判断できない場合や、何か不安がある場合は、早めに小児科を受診しましょう。

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