老化をふせぐ抗酸化物質とは!?手軽にできるエイジングケアはコレ!!

2017/6/26

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

シミやたるみといった目に見える肌の変化以外にも、加齢とともに老化は確実に現れます。たばこや乱れた生活習慣は老化を著しく早めます。一方で老化の進行をゆるやかにするといわれているのが抗酸化物質です。詳しく紹介していきましょう。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

抗酸化物質とは

抗酸化物質とは、フリーラジカルを安定化して他の細胞に損傷を与えないようにすることで、フリーラジカルによって引き起こされる細胞への損傷を阻止・制限するといわれている天然物質のことです。

体内の細胞は常に酸素にふれています。 酸素は生きるうえで重要なものですが、細胞とふれると酸化=老化が起こります。体内で酸素と化合した細胞はフリーラジカルとなり、日光、タバコの煙、アルコールや汚染物質にふれることでもフリーラジカルは生成されます。
フリーラジカルは体内の重要な化学物質、DNA、細胞の一部を損傷させる連鎖反応を引き起こす可能性が示唆されていて、研究者たちは、このフリーラジカルが老化だけでなく、癌や糖尿病、心臓病などの病気に関連する可能性があると考えています。

抗酸化物質の摂りかた

抗酸化物質は、正常な状態であれば体内で一定量産生されます。抗酸化作用がある栄養素には、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロチン、ルテイン、リコピンなどがあり、栄養価が高い果物や野菜を積極的に摂ることで補充可能です。
抗酸化物質はサプリメントで摂ることもできますが、必ず事前に医師に相談してください。 多くのサプリメントはビタミン、ミネラル、酵素がバランスよく含まれておらず、健康に悪影響をおよぼすことがあります。

抗酸化物質を摂るためのおすすめの食べ物

カラフルな果物や野菜、その他に全粒粉、種子、ナッツなど、抗酸化物質が豊富な食品を混ぜ合わせた健康的な食事をすることで効率よく抗酸化物質を摂ることができます。 ビタミンEとベータカロチンが豊富な食品は健康の維持に役立ち、癌のリスク軽減に有効といわれていますが、喫煙者の場合は、過剰摂取によって肺がんのリスクを高める可能性があるとも考えられているようです。

また、ビタミンEやA、セレンなども過剰摂取すると、害を及ぼすことがあるといわれています。サプリメントは用法用量を守り、服用前に必ず医師に相談するようにしましょう。

抗酸化物質を豊富に含む食品には、以下のものがあります。

・ビタミンA:牛乳、肝臓、バター、卵

・ビタミンC:ほとんどの果物や野菜。特に含有量が多いとされるのは、パパイヤ、イチゴ、オレンジ、キウイ、ピーマン、ブロッコリー、トマト、カリフラワー、ケールなど

・ビタミンE:アーモンド、ヒマワリの種、ヘーゼルナッツ、ピーナッツなどのナッツや種子。 ホウレンソウやケールなど緑色の葉っぱの野菜や、大豆、ヒマワリ、トウモロコシやキャノーラ油などの油にも含まれる

・ベータカロチン:ニンジン、エンドウマメ、アプリコット、パパイヤ、マンゴー、モモ、カボチャ、アプリコット、ブロッコリー、サツマイモなどのカラフルな果物や野菜。 ほうれん草、ケールなどの緑食野菜にも豊富に含まれる。

・ルテイン:ほうれん草、ケール、ブロッコリー、トウモロコシ、エンドウ豆、パパイヤ、オレンジなど

・リコピン:ピンクグレープフルーツ、スイカ、アプリコット、トマトなどのピンクや赤色の果物や野菜。

・セレン:穀類(トウモロコシ、小麦および米)、ナッツ、マメ科植物、動物製品(牛肉、魚、七面鳥、鶏肉、卵、チーズ)、パンやパスタ。

おわりに:健康的な生活習慣と合わせてアンチエイジングの実現を

サプリメントに頼るまでもなく、抗酸化物質はさまざまな食品から摂取することができます。ほかの栄養バランスを考慮しながら、ぜひ積極的に摂りいれていきましょう。ただし、それだけでは十分ではありません。日々の生活状況を見直してください。睡眠、運動は満足なものでしょうか。アルコールなどの大人のたしなみも極力ほどほどにしたいものです。ライフスタイルの改善を実現できたときこそ、抗酸化物質の真価が発揮されるでしょう。

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