皮膚のかゆみ~皮膚掻痒(そうよう)症~とは

2017/2/16

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

皮膚がかゆくてたまらない、血が出るほど激しく掻いてしまっていませんか? もしかしたらそれは皮膚掻痒(そうよう)症かもしれません。

皮膚掻痒(そうよう)症とは何ですか?

ほとんどのかゆみ肌は、保湿剤(モイスチャライザー)やローション、市販薬(尿素製剤、ヘパリン類似物質など)を用いて家庭で治療することができます。
皮膚掻痒症は、空気が乾燥する冬の季節に多くみられ、感染、特定の医薬品、湿疹または乾癬(かんせん)などの多くの異なる原因でかゆみを起こし、一度かゆくなると何度もかゆくなります。

かゆみはどうすれば治まりますか?

乾燥したかゆみ肌を治療するには、保湿剤が効果的です。皮膚にアレルギー反応を起こす可能性が低い低刺激性の保湿剤を選んでください。低刺激性ということは、皮膚にアレルギー反応を起こす可能性が低いことを意味します。 粘りのある軟膏やオイルタイプがいちばん保湿性があり、以下クリーム、ローションが続きます。保湿剤は、1日に3〜4回、洗顔後や入浴後すぐにつけることで肌の水分を保ちます。
手の乾燥がひどい場合は、夜寝る前に尿素やワセリン入りのハンドクリームを塗って綿製の手袋をつけて寝るといいでしょう。
あまりにも頻繁な入浴は、肌の乾燥につながります。ぬるめのお湯に短時間つかるかシャワーにしてください。乾燥肌用の入浴剤を入れるのもよいかもしれません。
脇の下や敏感な陰部周辺は清潔に保ち、弱酸性の石けんで毎日洗ってください(石けんを使用するのは週に2〜3回だけでもいいでしょう)。
足につける保湿剤は、滑りやすいので水分を拭きとった後につけてください。

保湿剤をつけてもかゆみが止まりません

かゆみを和らげるために必要なのは保湿剤で十分ですが、あまり効かないときは医師に相談して、弱いステロイドクリームを処方してもらってください。1週間しても効果のないときは、より強力なステロイド薬または抗ヒスタミン薬で治療します。
かゆみの治療のために、すでにステロイド薬や軟膏を使用しているときは医師に必ず相談してください。 医師の指示なしにステロイドクリームを1〜2週間以上服用しないでください。 また、顔や陰部にステロイドクリームをつけるのは厳禁です。 ステロイドが肌質を弱め、皮膚にほかの疾患を起こす可能性があります。

乾燥した皮膚はさまざまな菌に感染しやすく、 感染すると赤くなって熱をもち、腫れ、体液がにじむことがあり、治療には抗生物質が必要になります。特に高齢者の場合、重度のかゆみや痛みは重大なほかの病気が原因になっていることがあります。 ひどいかゆみや痛みが2週間以上改善しないときは、医師に相談してください。

おわりに

かゆみ自体は、深刻になることはありませんが、人を不快な気持ちにさせます。 たかが「かゆみ」されど「かゆみ」です。まれに重大な病気が原因となっていることがありますので、異常なかゆみは医師に相談することが大切です。

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