使える二日酔い対策を一挙紹介!お酒と正しく付き合おう!

2017/7/11 記事改定日: 2018/5/23
記事改定回数:1回

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

二日酔いで、ずきずきとした頭痛や吐き気に悩まされ、飲みすぎてしまったことを激しく後悔することもあると思います。
ここでは、すぐに使える二日酔い対策を紹介していきますので、つらい症状を回避するための参考にしてください。

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二日酔い対策は、原因とメカニズムを理解して取り組もう!

二日酔いは、お酒の飲みすぎ、アルコール分解にともなうアセトアルデヒドの発生、血管の拡張、脱水などが主な原因となって、頭痛、吐き気、めまい、胸焼けといった症状をきたします。
つまり、二日酔いの原因はひとつではないということです。二日酔いは、以下の対策を複合的に取り入れることが大切です。

空腹

空腹時にお酒を飲むと、アルコールが回りやすくなります。あらかじめ、ごはんや肉など炭水化物やタンパク質を含んだ食事をすませておきましょう。

水分

アルコールには利尿作用があり、肝臓でアルコールを処理するときにも大量の水を必要とします。そのため、お酒を飲むと脱水症状に陥りやすくなります。

脱水症状は頭痛を引き起こす要因のひとつです。お酒を飲んでいるときは、こまめに水分補給をしましょう。また、睡眠中に汗をかくことを考慮し、眠る前にコップ1杯程度の水を飲んでおくようにしてください。

おつまみ

枝豆やじゃがいもに含まれるビタミンCは、二日酔いを防ぐはたらきがあります。また、なめこやおくらなどのネバネバ食材は、胃腸の粘膜を保護する働きがあるといわれています。
その他、アセトアルデヒドの分解を助ける効果が期待できる梅や、肝機能の強化の作用があるとされるゴマやしじみなども、二日酔いの予防効果が期待できます。

適量

自身のお酒の許容量がどれくらいなのかは、その日の体調にも左右されます。個人差もあるので、二日酔いを何度も経験しても自分では理解しにくいでしょう。

アルコール単位では、飲酒量の基準として、20gの純アルコールを1単位とし、週に14単位、1日3単位までが適量とされています。ただし、個人差があることと、この基準は体格の大きい欧米人をモデルにしていることを念頭においておきましょう。

日本人の1日の飲酒量の目安は「1単位以下」とされており、各種アルコール飲料を換算すると、ビールは中びん1本(500ml)、日本酒は1合(180ml)、ウイスキーはダブル1杯(60ml)、焼酎0.6合(110ml)が目安となります。

  • アルコール量の計算式
    お酒の量(ml)×[アルコール度数(%)÷100]×0.8
    [例]ビール中びん1本 500×[5÷100]×0.8=20

二日酔い対策として、ドリンク剤は有効なの?

二日酔いに有効と謳われるドリンク剤は多く市販されています。これらはウコンなどの肝臓でのアルコール分解作用を補助する効果のある成分が含まれ、飲酒によって取り込まれたアルコールを正常に分解する作用を高める効果が期待できます。
もちろん、これらのドリンク剤を飲酒前に飲んで肝臓の働きを強化することは二日酔い対策に有効な場合もあります。しかし、ウコンなどの成分の効果はそこまで高くなく、これらのドリンク剤はあくまで二日酔い対策の「補助的な」役割をするにすぎません。ドリンク剤を飲んだからと言って二日酔いを防げるわけではないので注意しましょう。

胃薬は、お酒を飲む前と飲んだ後のどっちで飲んだ方がいい?

二日酔いの症状として、胸焼けや吐き気は多く見られます。これは、アルコールによって胃の粘膜がダメージを受けることによって生じるものです。
このため、二日酔いでの吐き気や胸焼けには胃薬が有効である場合があります。胃薬は飲酒後に飲むとよく、特に胃酸を抑える効果のあるガスター、ファモチジンなどの胃薬がおすすめです。ただし、胃が荒れやすい人や飲酒後の吐き気や胸焼けが起こりやすい人は、飲酒前に胃の粘膜を保護する効果のあるムコスタなどの胃薬を飲んで胃へダメージを予防することも効果的です。

おわりに:休肝日をはさんでお酒はほどほどに抑えるのが一番の対処法。

二日酔いの症状を和らげるための翌日の食事として、頭痛を抑えるための水分補給、弱った体に効果的にはたらくブイヨンスープなどが挙げられます。よく言われる「迎え酒」は、単に体内のアルコールが抜けるまでの時間を長くするだけで回復を妨げる可能性があるので注意が必要です。

また、健康のためにも、たくさんお酒を飲んだときは、できれば3日は休肝日を設けるようにしましょう。お酒と正しくつきあっていくことは、大人のたしなみのひとつです。お酒は適量、ほどほどの量で抑えるように心がけ、もしものときのために「二日酔いの対処法」も身につけておきましょう。

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