コンドームで怖い性感染症(STI)からきっちりガード!

2017/7/5

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

セックスには、常に性感染症(STI)を発症するリスクを伴いますが、ほぼすべての場合において、コンドームがこのリスクからあなたを守ってくれます。
ここではコンドームの使用を推奨するさまざまなセックスと、それに伴うリスクについて学びましょう。

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腟に挿入するセックス

これは、男性の陰茎を女性の腟に挿入するセックスのことです。
コンドームの使用は、避妊の他にも、下記に示したような性感染症(STI)への感染防止や他人に感染させることを防ぐ役割があります。
・クラミジア
・性器ヘルペス
・性器疣贅(せいきゆうぜい)
・淋病
・HIV
・梅毒

これらのSTIは、陰茎が完全に腟に入っていない場合や男性が射精していない場合でも感染のリスクはあります。これは、ウィルスが尿道球腺液に存在する可能性があるためです。陰茎の腟への浅い挿入(ディッピングとも呼ばれる)さえも、両方のパートナーにとって危険を伴います。

コンドームを使用で、これらの感染から自分やパートナーを守ることができます。

肛門に挿入するセックス

これは、男性の陰茎をパートナーの肛門に挿入するセックスのことです。一部の人々の中にはセックスの一環として日常的にアナルセックスを行う人もいますが、もちろんこの行為を選択しない人もいます。

2013年に出版された第3回英国全国性別・ライフスタイル調査によると、男性の17%、女性の15.1%が昨年、アナルセックスをしていました。
アナルセックスは、他の多くのタイプのセックスよりもSTIに感染する危険性が高いとされます。これは、肛門の内膜が薄く、容易に損傷することがあり、感染に対してより脆弱になるためです。

コンドームを使用は、アナルセックスをする時のSTI感染の予防に役立ちます。
潤滑剤を使用する場合は、薬局から入手可能な水ベースのもののみを使用してしましょう。ローションやモイスチャライザーなどの油性潤滑剤は、コンドームの破損や故障の原因となります。

※アナルセックスで感染する可能性のあるSTIも、上記、腟挿入セックスのリストと同様です。

オーラルセックス

口腔を使ってセックスには、腟、陰茎または肛門を吸ったり舐めることが含まれます。男性と女性(同性愛者とストレート問わず)の多くが、性生活の一環としてこれを行うことを選択しています。

2013年に出版された第3回英国全国性別・ライフスタイル調査によると、男性の77%以上、女性の75%が前年、オーラルセックスをしていました。
オーラルセックスにも、STIに感染したり、感染させりする危険性があります。いずれかが口、性器または肛門の周囲に傷や切れ目がある場合は、とくにリスクが増加します。

一般的にオーラルセックスをする側よりも、オーラルセックスを受ける側の方が感染のリスクは低いといわれています。
オーラルセックスで伝染するSTIには以下のものが挙げられます。
・クラミジア
・ヘルペス – タイプ1およびタイプ2、これは口の周りおよび性器または肛門にひりひりした傷を引き起こすことがある
・性器疣贅
・淋病
・A型肝炎、B型肝炎およびC型肝炎
・HIV
・梅毒

ヘルペスを抱えている状態でパートナーにオーラルセックスをすると、ヘルペスウイルスを感染させることがあります。同様に、ヘルペスは性器から口に感染することがあります。

オーラルセックス中にHIVに感染したり感染させたりするリスクは、コンドームなしの肛門や腟でのセックスよりも低くなります。しかし、口、性器または肛門のまわり、またはその周辺に切れ目や傷がある場合、リスクは増加します。

大人のおもちゃ

これには、使用用途を問わず、バイブレーターやセックスドールを含む幅広いグッズが含まれます。
大人のおもちゃをきれいに保つことは重要です。大人のおもちゃを共有している場合は、使用する際の洗浄の徹底と毎回新しいコンドームをつけることを守るようにしましょう。
また、性的玩具の共有には、クラミジア、梅毒、ヘルペスなどの感染症に感染したり感染させたりするリスクを伴います。膣、肛門または陰茎の周囲に切れ目や傷があり、血が出ている場合は、B型肝炎やC型肝炎、HIVに感染するリスクが高くなります。

おわりに:コンドームの使用を習慣づけましょう

いかがでしたか。セックスの際には、ムードやその場の雰囲気に流され、自分や相手の体の安全への配慮がおろそかになることがあるのではないでしょうか。
繰り返しになりますが、コンドームを使うことは、自分と相手をさまざまな性感染症から身を守ることに役立ちます。セックスのときはすすんで使用するようにしましょう。

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