子どもができる!養子縁組をする際、医療で注意すべき点は?

2017/3/15

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

養子縁組は、行政機関である児童相談所が仲介する場合と、民間の養子縁組団体が仲介する場合があります。どちらも家庭裁判所の審判によって縁組が成立するかどうか結審します。

養子を迎え、自分の子どもとして育てていくことは、感情のアップダウンの連続です。ときには、ワクワクしたり、ときには落ち込んだり。

家族が増えることで、日常生活とメンタルは、想像以上に変化します。 子どもを育てるということは、とにかくストレスを伴います。

どうしても子どもが欲しかったとはいえ、自問自答し続けるでしょう。
「この子はどこから来たのだろう?」
「なぜ、この子は養子縁組に出されたんだろう?」
「この子には自分が知らない問題があるんだろうか?」

明確な答えが返ってくることはありません。

10代のカップルの妊娠、親の虐待、国の法的規制など、さまざまな理由で、
子どもは養子に出されます。

しかし、子どもの医療上の情報だけは、なんとしても入手してください。
子どもを健やかに育て、人生をより良いものにするために。
知識があればあるほど、子どもの健康のために、より良い準備ができます。

養子の健康状態を改善するために

養子縁組のタイプごとに、たくさんの健康に関する情報を得ることができます。産みの親である母親と会うことができる場合、父親と会うことができる場合、両者に会える場合があり、妊婦の出産前の準備を手伝うケースもあります。
これから子どもを育てる里親として、その子について、さまざまなことを知ることができるはずです。年長の子どもを養子にする場合は、縁組前に子どもと一緒に過ごすことによって、健康状態を知ることができます。

以下のすべての情報を得ることはできなくても、可能な限り多くの情報を求めてください。
・年齢、教育、民族背景
・産みの親、兄弟の遺伝的条件
・妊娠、陣痛および出産の説明
・妊娠中の母親の生活スタイルの詳細
例:飲酒や喫煙習慣があるか、薬物使用歴があるか、処方薬や市販薬を服用しているか

・母親に感染症(B型肝炎、HIV、梅毒を含む)があるか?
・出産前のケアに関する情報
・妊娠中に行われた検査結果
・子どもの出生測定(体重、長さ、頭囲)
・出産時に異常な所見があったか?
・出産後の医学検査、研究室検査、感染症スクリーニングの結果
・子どもが受けた予防接種、入院、手術の記録 ・薬物アレルギー、食品アレルギーなど何らかのアレルギーがあるか?
・身体的、性的、感情的な虐待を経験したかどうか?

養子を家に迎える際に注意すべきことは?

子どもが新しい家に行くと、今までにはなかった新しい細菌にさらされたり、食生活が変わることに注意してください。子どもが適応する過程で、風邪、軽度の感染症、胃のむかつきが生じることがあります。感情的な問題を抱えている場合、嘔吐することもありますが、子どもが自分自身で適応させていくことになります。

海外から養子を迎えるケースもあります。その場合は、子どもが渡航前に必要な予防接種をすべて受けているかどうか確認してください。

養子を医師に診てもらうときの注意点

里親として、養子の健康情報を手に入れたものの、その解釈が難しい場合は、養子縁組、養護養子縁組の子どもを診療した医師を見つけてください。

他の国から養子を取る場合は、仲介団体、または仲介者に、医師から子どもの健康情報を入手できるかどうか確認してください。写真やビデオを手に入れることができれば、医師は子どもの大きさ、成長パターン、および胎児アルコール症候群の兆候を探すことができます。特に、動画は言語発達の評価に役立ちます。

一定の時間をともに過ごした子どもを養子にする場合は、その子が世話を受けた施設に健康記録が入手できるかどうか確認してください。
家に迎えた後、以下のように手配します。

1.完全な検査を受ける
はじめに、感染症や病気がないか検査します。また、出生前に薬物やアルコールに暴露されていないかどうかも確認します。
海外から来た場合、母国で健康診断を受ける必要がありますが、到着後に検査することも重要です。他の国の検査結果、判断基準が異なる可能性があるため、障害や病気について、医師がスクリーニングを行うことが望ましいです。

2.必要な予防接種をすべて受けているかどうか確認する
医師は、子どもが予防接種を受けているかどうか確認するために血液検査をする場合があります。注射を受けた国によっては、再度注射が必要になる場合もあります。

3.子どもの発達能力を評価する
両親から丁寧な育児を受けていない子どもは、成長や発達の遅れ、精神障害のリスクが高くなります。どんな些細な心配事でも、医師に相談してください。

医師は一般的な発達評価を行い、必要に応じて、言語療法士、理学療法士、または作業療法士を紹介します。早く治療を受けるほど、その子の成長が追いつきます。

おわりに:その子の健康状態をチェック

子どもにとって愛情深い両親に見守られて育つこと以上に素晴らしいことはありません。愛する子どもを健やかに育てるために、健康状態を積極的に把握しましょう。

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