彼氏がコンドームを使いたくなくて言い訳してきたときの対処方法

2017/7/10 記事改定日: 2017/9/2
記事改定回数:1回

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

セックスをするときは、自分とパートナー双方の「性的健康」を守る責任があります。「性的健康を守る」とは、妊娠や性感染症(STI)から身を守ることです。 彼氏にどれだけお願いしても、何かしら言い訳してコンドーム着けずにセックスをしようとすることに悩んでいる女性は少なくないでしょう。
コンドームをしない無防備なセックスをすることは、性感染症の感染と望ましくない妊娠のリスクがあります。 今回は、彼氏がコンドームを使いたくなくて言い訳してきたときのの対処法をご紹介します。

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自然な感覚が好きだからコンドームを着けたくない

パートナーが性感染症に感染している可能性はゼロでは無いことを説明してあげましょう。コンドームなしのセックスは、あなたとパートナーの双方に性感染症(STI)感染のリスクが及ぶため危険であり、コンドームを使用することは望ましくない妊娠を防ぐだけでなく、性感染症を防ぐためにも役立ちます。

「自然な感覚を楽しみたい」という彼氏に対しては、厚みが少ない良質なコンドームを使えば、着けていない状態に近い感覚でセックスを楽しむことができるはずだと主張しましょう。また、早漏気味の人に対しては、コンドームを使用することで勃起が長く続きするかもしれないから、コンドームをつけてもっと長くセックスを楽しみたいとお願いしてみてはいかがでしょうか。

煩わしいからコンドームを着けたくない

「コンドームを使わない”無防備なセックス”をしても感染症や妊娠なんかしないし、何よりコンドームをつける手間がわずらわしい」と簡単に考える男性もいると思います。そのような人には、コンドームを使ってセックスをする方が、性感染症を治療するよりも手間が少なく済むと伝えてみてはいかがでしょうか。

また、コンドームなしのセックスに慣れてしまうと、コンドームを使用しないことが習慣化してしまい、当たり前になってしまいかねません。色付きのコンドームや、性的興奮を高まるといわれるテクスチャードコンドーム、オーラルセックス用の味のあるコンドームを試しながら、「コンドームを使ったセックス」を一緒に楽しむようにしましょう。

コンドームは好きではないから着けたくない

コンドームを使ったら勃起の継続ができなかった、コンドームの装着が難しくて手際よくセックスに移行できなかったなど、過去に嫌な経験をしたことで、コンドームが好きではなくなった人もいるでしょう。また、「コンドームが好きではない」という他人の意見に影響され、一度もコンドームを使ったことがないという人もいるかもしれません。

コンドームを扱っているブランドは多数あり、その種類も様々です。 パートナー同士の感度を高め敏感に熱く濃厚なセックスを楽しめる感じたりするような質感のものや、味付けされていたり、カラフルなもの、より大きく見せるものや、より長く勃起するのを助けるコンドームもあります。どのコンドームも望まない妊娠や性感染症のリスクを防ぐことができるので、まずはパートナー同士でコンドームを使ったセックスを楽しめるように、いろいろなコンドームを試してみましょう。

敏感でなくなるからコンドームを着けたくない

過去にコンドームで感度が落ちた経験があると言われた場合は、薄いコンドームを試しましょう。非常に薄く、着けていないように感じるようなものも販売しています。また、テクスチャードコンドームでパートナー同士感度を高めていくことできるので、試してみてはいかがでしょうか。

コンドームを着け忘れた

酔っ払ってのセックスは、コンドームの使用を忘れることの大きな理由の1つです。コンドームなしのセックスのリスクを十分に知っている人でも、ひどく酔って判断力が低下してしまうと無防備なセックスを顧みなくなってしまいます。 また、男性がコンドームを持ち歩いてくれない場合は、ベッドにコンドームの箱を置いたり、出かけるときにいくつか持ってでるなど、女性側で対策することも必要です。セックスを予定していない場合でも、念のためにバッグやポケットにコンドームを入れておきましょう。

自分のパフォーマンスに影響するから着用したくない

コンドームを着けてのセックスでは、勃起を持続することが難しいという人もいます。これは、挿入しようとするときに初めてコンドームを着けようとすることが原因のひとつと考えられます。勃起していざ挿入しようというときにコンドームを着けようとすると、盛り上がったムードを壊さずにスムーズにコンドームが着けられるか心配になってしまい、勃起が続かなくなってしまうことがあります。これを「コンドームをすると勃起が持続できない」というように無理矢理関連付けている人もいるでしょう。また、コンドームを着けている最中にパートナーが何を考えているのか気になってしまい、勃起が続かなくなることもあるかもしれません。

このようなことを心配している様子がみられるようであれば、セックスの前にパートナーと一緒にコンドームを装着する練習をしてみてはいかがでしょうか。コンドームを着用しながらオナニーして、オーガズムを得られるまで勃起を持続させる練習に付き合ってあげるのもいいかもしれません。このような練習は、次にセックスするときにコンドームを着けても勃起を持続できるという自信につながります。 パートナーとコンドームを着けることを、単なるセックスの中断ではなく、セックスの過程上の「楽しい一部分」にできるように、コンドームを着用しながらセックスを楽しむことを学びましょう。

大事な瞬間を台無しにするので、着けたいと思わない

セックスの最中にセックスグッズを手にしたり、セクシーな下着に着けかえても、そのときの「間」をセックスの中断とは考えないのではないでしょうか。むしろ、互いの興奮が高まっていくのを感じる人も多いと思います。セックス中にコンドームを着けることに慣れていけば、コンドームを着けている「間」が、セクシーで興奮できるものだと思えるようになるでしょう。また、男性がコンドームを装着している「間」を、どうしても中断と感じてしまうようならば、パートナーである女性がつけてあげてもいいのです。

傷になったり小さすぎるので着けることができない

窮屈なサイズのコンドームは、当然快適ではありません。しかし、コンドームにはさまざまなサイズがあるので、パートナーにフィットするコンドームを見つけることは難しくないでしょう。使用しているコンドームが小さすぎる場合は、より大きなサイズのコンドームを探し、セックスの前に装着感を試してみることをおすすめします。

避妊手術・精管切除手術を受けたのでコンドームは必要ない

男性が避妊手術をしていようとしなかろうと、コンドームをしない無防備なセックスは、性感染症に感染したり、相手に感染させたりしてしまうリスクがあります。あなた自身とパートナーを性感染症から守るために、常にコンドームを使用しましょう。

パートナーを長期間知っているので着ける必要がない

クラミジアも含め、多くの性感染症は目立つ症状が現れないケースがあります。そのため、性感染症のキャリアであること自覚していない可能性もあります。パートナーと長い間一緒にいたとしても、リスクがないとは言い切れません。コンドーム使用をやめたいのであれば、まずセックスについてパートナーときちんと話し合い、コンドームの使用をやめる前に必ず性病検査を受けましょう。

アレルギーがあるのでコンドームを着けることができない

コンドームでアレルギー反応が起こる人は、非常に少数であるといわれています。仮にアレルギー体質であったとしても、アレルギー反応が出ないコンドームもあります。

おわりに

パートナーがコンドームを着けてくれない場合、もっとセックスについて互いに話す必要があるかもしれません。話し合わないままでいると、一度はコンドームを着けてくれたとしても、次第にコンドームを着けるのを嫌がるようになり、結局はコンドームを着けない無防備なセックスをしたがるようにになるでしょう。避妊や性感染症のリスクについて話すことは、パートナーと良い関係を続けていくのに必要不可欠なことです。話しにくいと感じる人もいるでしょうが、恥ずかしがらずにきちんと話し合うようにしてください。

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