ヒアリの生態・大きさ・特徴とは?〜毒が最も強くなる季節は夏?!

2017/7/7 記事改定日: 2017/8/25
記事改定回数:1回

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

二宮 英樹 先生

記事監修医師

東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック

二宮 英樹 先生

神戸港のコンテナから見つかり、その後全国で話題となっているヒアリ。我々にはまだ馴染みのないこの生物、どのように対処すればいいのでしょうか。ここではその生態と駆除方法を解説します。

ヒアリとは

ヒアリは元々南米に生息するアリの一種で、赤茶色の体を持ち2.5-6mmとやや小型で強い毒と獰猛な性格を持ちます。雑食性であり、農産物から小動物まで様々なものを捕食します。一度巣を攻撃されるとどんな動物でも構わず攻撃を仕掛けてくることから人間にとっても害のある生物として世界的に問題となっています。

ヒアリの生息地と侵入経路


ヒアリは元々南米に生息していましたが、農産物などに付着して運ばれることでアメリカ、そしてアジアへと生息地が広がっていきました。日本周囲の国々では中国や台湾で生息が確認されていましたが、今回ついに日本に運ばれたコンテナの中から発見されました。神戸を皮切りに全国の港で発見されたことから日本でもすでに生息している可能性が示唆されています。

ヒアリの生態〜どういう時に襲ってくるの?〜

ヒアリは日本原産のアリとは異なり、大きな蟻塚を形成します。基本的には開けた場所、草原や農地、道路の脇などにこんもりとした丘のような蟻塚を形成しますが、木の根元や倒木に形成することもあり、大きなものでは80-90cmの高さになることもあります。ヒアリが襲ってくるのは、蟻塚が脅かされた時です。また、個体自体が攻撃された際にも襲ってくることで知られています。

室内にも住む!?部屋の中のヒアリ


ヒアリが生息するのは屋外だけではありません。屋内にも生息することで知られており、特に電化製品の周囲を好むとされ、ヒアリが原因で電化製品がショートすることも海外ではあるようです。もし室内にヒアリが確認された際、小さな子供や介護中のおじいさん、おばあさんが自宅にいる場合は特に注意が必要です。

駆除方法は?

屋外に蟻塚を認めた場合、殺虫剤を直接用いるか、毒入りの餌を用います。殺虫剤は即効性がありますが根絶するのは難しく、毒入りの餌は効果が出るのが遅いですが蟻塚を根絶できる可能性があります。自宅のすぐそばにある場合などを除けば駆除の専門家に頼むのが無難でしょう。襲われる可能性もありますから自分で駆除する際には注意してください。
屋内でヒアリを発見した場合、殺虫剤を用います。室内でも使用可能な殺虫剤かどうかを必ず確認しましょう。
もし刺されてしまったら、激痛が刺された部分に走ります。すぐにたたき潰しましょう。ヒアリは攻撃する際に何度も何度も刺してくる習性があるため、放っておくのは危険です。また強い顎で噛み付いていることもあり振りほどくのは容易ではありません。できれば素手でない方がいいですが、緊急であれば構わず潰して下さい。軍手などやや厚手の手袋をつけていれば毒針は貫通しません。

ヒアリの被害を受けやすい季節


ヒアリの被害を最も受けやすい季節、それは夏です。もちろん服装が薄着になることが最大の理由ですが、それだけではありません。実はヒアリの持つ毒が最も強くなる季節が夏と言われています。この理由は不明ですが、最もヒアリに刺されやすい時期に最も毒性が強いことが組み合わさり重大な被害を及ぼすとされています。

ヒアリの被害を受けやすい時間

ヒアリの被害を受けやすい時間、それはズバリ朝から昼にかけてです。ヒアリの被害が多いのは子供と高齢者とされますが、出歩く時間の多い昼はもちろんのこと、朝、家庭菜園や庭の手入れに励んでいる際に襲われるエピソードがアメリカでは多く報告されています。ヒアリの生息圏内の屋外で作業する際は暑くても必ず衣服を着用しましょう。厚手の手袋や靴下などは、ヒアリの毒針が貫通することを防いでくれるとされています。

ヒアリの被害を受けやすい人〜massive attackって!?〜

ヒアリによる被害では非常に重症な例も報告されています。そうした報告で多いのは、屋内で小さな子供や介護中の高齢者など、自身で身動きが取れない人々が襲撃される例です。「Massive attack」と称されるこの現象は、夏の終わり、雨の後が多いとされます。原因は不明ですが、巣が攻撃されたと勘違いしたヒアリが、食糧の現象を背景に攻撃性を増すと言われています。万が一massive attackに遭遇した場合はすぐに救急車を呼んで病院へ連れて行ってください。一刻を争う緊急事態です。

 

おわりに〜屋外でも屋内でも〜

全国の港で確認され始めた今、日本でもヒアリ被害は対岸の火事ではないかもしれません。ヒアリは屋外にも屋内にも出現する可能性があります。発見した場合、状況に応じてすぐに対処を講じる必要があるでしょう。別の記事で駆除方法の詳細やもし刺されてしまった場合の対処法を解説していきます。


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