口腔がんの症状の特徴とセルフチェックの方法とは?

2017/7/13 記事改定日: 2019/3/11
記事改定回数:1回

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

口腔がんを早く発見するためには、どのような症状が出るかということを知っておく必要があります。
この記事では口腔がんの症状とセルフチェックのやり方について解説していきますので、早期発見のために参考にしてください。

口腔がんの症状とは?

口腔がんは、唇、歯茎、また時には喉を含む口の大部分で発症することがあります。
一般的な症状には、以下があります。

  • 口内炎が数週間続いている
  • 原因がわからない塊があり、いつまでも治らない
  • 唇、歯肉などに、しこりや隆起、粗い斑点、痂皮、腐食した部分がある
  • 口の中に柔らかい白や赤の斑点がある
  • 原因がわからない口内の出血が2週間以上続いている
  • 口や顔、首、のどの麻痺や痛み、感覚異常
  • 喉の奥に痛みがある、何かが引っ掛かっている感覚がある
  • 顎や舌を噛むことが多い
  • 顎や舌を、動かしにくい
  • 飲み込んだり、話したりが難しい
  • 声のかすれなどの声の変化
  • 耳の痛み
  • 歯や義歯の変化
  • ダイエットなどをしていないのに体重が急激に減った
  • 原因不明の歯の緩み、歯槽膿漏が治らない

このような変化に気づいた場合は、すぐに歯科口腔外科医に相談しましょう。

ただ、口腔がんは初期段階でははっきりとした症状が出ないことが多いです。
早期発見にも歯医者さんで口の中を定期的に診てもらうようにしましょう。
とくに喫煙や飲酒の習慣がある人はリスクが高いといわれているので注意してください。

口腔がんはどうやってセルフチェックすればいい?

口腔がんは早期の段階では症状が現れにくいこともあるため、定期的にセルフチェックすることが大切です。
明るい光の下で鏡を使い、口の中を隅々までチェックしてみましょう。この際、舌の裏側や歯茎の裏側など目に付きにくい部位もしっかりチェックすることが大切です。
粘膜の盛り上がりや色調の変化などがある場合は要注意です。また、口の中全体を触ってしこりなどがないかもチェックしてみましょう。
さらに、口腔がんは頚部リンパ節などに転移しやすい性質があるため、顎や耳の下などを触れて、コリコリとしたしこりがないかも同時にチェックしましょう。

セルフチェック以外にできる予防対策は?

口腔がんを予防するには、セルフチェック以外にも以下のような対策が有用です。

  • サイズの合わない入れ歯や虫歯などを治して、口の粘膜や舌への刺激を軽減する
  • ブラッシングなどを徹底して、口の中を生活に保つ
  • 治りにくい口内炎などがある場合は放置せずに歯科医院などを受診する
  • 過度なアルコール・香辛料などの刺激物は控えめにする
  • 禁煙する

おわりに:気になる症状がある段階で早めに検査を。年に一度は歯科検診も忘れずに

今回紹介した症状があるからといって口腔がんと決まったわけではありませんが、気になる症状があるときは、念のため早めに歯科口腔外科で検査してもらいましょう。
また、少なくとも年に一度は歯科検診を受けることをお勧めします。虫歯や歯肉病の既往歴がある人や喫煙や飲酒の習慣がある人は、もう少し間隔をつめて検査を受けるようにしてくださいね。

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