アレルギー対応食とアナフィラキシーショックの対処法について

2017/7/10 記事改定日: 2018/4/5
記事改定回数:1回

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

アレルギーがある食品を食べるとアナフィラキシーショックという深刻な状態に陥ることおそれがあります。そのため、アレルギー対応食が重要になってくるのです。今回は、アレルギー対応食とアナフィラキシーショックの対処法についてまとめました。
深刻な状態を避けるためにも、参考にしてください。

アレルギー対応食 とはどんな食事

アレルギー対応食とは、特定のアレルゲンが一切入っていないメニューのことです。
特定の食品に対してアレルギーを持っていることが分かっている人は、そのアレルゲンを含まない食事を摂っている限り、アレルギーを起こすことはありません。
最近では、レストランや機内食でも様々なアレルギー対応食がありますので、安心して旅行や外出を楽しめるようになりました。

家庭でも、アレルゲンを除いた食事を作ることが大切ですが、小麦や卵などは思わぬものに含まれていることがあります。食品衛生法によって、小麦や卵などの指定されたアレルゲンが原材料に含まれる場合には表示が義務付けられていますので、使用する食材の表示をしっかりと確認しましょう。また、アレルゲンは加熱をしてもアレルギーを引き起こしますので、アレルゲンとなる食品を調理した器具は使いまわさず、専用のものを使用するようにするとよいです。

アレルギー対応のお菓子のレシピ

アレルゲンは人によって違うため、その人に合ったアレルギー対応食が必要です。一般的に多いアレルゲンは卵や小麦、牛乳ですが、これらがアレルゲンとなる人はお菓子やケーキを食べることができません。しかし、甘くておいしいお菓子はどの世代の人でも楽しみたいものですよね。
そこでおすすめなのが、米粉を使ったお菓子です。米粉は小麦の代わりとして使われることも多く、アレルゲンとなることがあまりないため、非常に重宝する食材です。では、米粉を使ったお菓子のレシピを2つご紹介します。

①おさつスナック

甘くて蜜がたっぷりのさつまいもと米粉を使ったお菓子です。
さつまいもを蒸してマッシュし、適量の米粉と混ぜ合わせます。米粉の量はさつまいも一本に対して100g前後がよいでしょう。しっかりと混ぜ合わせたら、適当な大きさに分けて油で揚げるだけです。
さつまいもの甘さを生かしたヘルシーなお菓子です。

② 米粉ガトーショコラ

米粉100gに適量の砂糖と純ココア、ベーキングパウダーを混ぜ合わせ、菜種油やオリーブオイルなどのオイル適量と水120㏄を加え、もっちりと弾力が出てきたら型に流して、オーブンで20~30分焼いて出来上がりです。中にドライフルーツやくるみなどを混ぜると香ばしくなるので、さらに美味しく楽しめます。

食物アレルギー対応 ― 緊急時にはどうすればいい?

食物アレルギーはある日突然発症することもあれば、どんなに注意していてもアレルゲンを摂取して再発してしまうこともあります。
食物アレルギーは予期せずに突然起こるため、適切な対応を知っておく必要があります。
多くの食物アレルギーは、蕁麻疹や目のかゆみ、咳、腹痛などの軽度な症状が現れても、自然とよくなります。しかし、中には非常に重篤な症状を起こすことがあるので油断はできません。

重症なアレルギー症状として、胸が締め付けられるような感覚や動悸、めまいなどが挙げられます。このような症状が起こった場合には早めに病院へ行くようにしましょう。
さらに重症な「アナフィラキシー」になると、血圧が急激に低下し、気道がむくむことで呼吸困難を生じることがあります。早急に治療を行わなければ死亡することもあるので、食事を摂って10分前後に意識を失うようなことがあったときには迷わず救急車を要請しましょう。
また、過去に食品が原因でアナフィラキシーを起こしたことがある人は、アドレナリン自己注射薬を常備しておくことをおすすめします。

緊急性が高いアレルギー症状

腫れ、かゆみ、呼吸困難、胸を締めつける感じ、めまいなどを感じる人もいます。また、 胃痙攣、吐き気、下痢を起こしたり、不安を感じたり意識を失ったり(気絶する)する場合もあります。

緊急性が高いアナフィラキシーショックとはどんな状態?

アレルギー反応により、蕁麻疹などの皮膚症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状が同時に且つ急激に出現した状態がアナフィラキシーです。その中でも、血圧が低下し意識レベルの低下や脱力を来すような場合を、“アナフィラキシーショック”と呼び、迅速に対応しないと生命にかかわるような重篤な状態を意味します。食物や薬によるアレルギー反応たけではなく、運動や物理的な刺激などによっても起こる場合があります。

上記でも説明しましたが、アナフィラキシーになったときは早急に医師による診察が必要です。症状が軽度であっても以前に重度のアレルギー反応やアナフィラキシー症状を経験したことがある場合は必ず医師に相談してください。

重度のアレルギー反応を起こした場合の対処法

至急、救急車を呼んでください。アレルギー発作をおこした人が常備薬のエピペン(エピネフリン注射器という、アナフィラキシーを起こす可能性の高い患者が常備している薬)を持っていた場合、すぐに注射してください。救急車が到着する前の補助治療として大きな役割を果たします。

治療

アナフィラキシー症状の原因となるアレルギー反応を打ち消す薬を投与します。この薬はエピネフリンという成分を含み、ペンの形をしていることから通称エピペンとよばれ、腕や脚に注射することが多いです。
症状は治療で完全に回復し、ほとんどの人は普通の生活を送ることができます。しかし、アナフィラキシー発症後24時間は再度発作が起こる可能性があるため、誰かに一緒にいてもらう必要があります。

おわりに:アナフィラキシーショックを起こさないためにも、普段の食事を工夫しよう

アナフィラキシーショックは迅速に対応しないと生命にかかわるような状態を招きます。「ただのアレルギー反応」と軽く考えずに、日頃の食事を「アレルギー対応食」にするようにしましょう。
また、アナフィラキシーにかかった後は、 再発時のリスクを最小限に抑える準備と、救急時の携帯備品の使用方法を学んでおくことが大切です。家族や友人など、身近な人にそれらの使い方を伝えておくと良いでしょう。

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