記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/10
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
痔は、排便の仕方や普段の食事など、日常生活のおくり方が原因となる部分が大きな病気です。自然と治ることもあれば、セルフケアで良くなることもありますが、ひどくなったときは病院での治療が必要になります。ここでは、病院で行なわれる痔の検査について見ていきましょう。
痔核の症状は、裂肛、膿瘍、いぼ、ポリープなどの他の肛門直腸の問題の症状に類似しています。医師は肛門と直腸を検査して、痔核があるかどうかを確認します。
また医師は目に見える痔を探すために視診を行い、手袋をして潤滑した指、及び肛門鏡を用いた直腸検査で直腸の状態を調べます。
検査では、医師は肛門周囲の領域において、以下の症状がないかを確認します。
・塊りや腫れ
・脱出した内痔核(脱肛)
・静脈に血栓がある外痔核
・便や粘液の漏れ
・皮膚のかぶれ
・かゆみ、痛み、出血の原因となる肛門の小さな裂傷
特に40歳以上の人は、出血などの原因を除外するために、追加の検査が行われることがあります。
結腸鏡と呼ばれるチューブを、肛門、直腸や結腸に挿入し、結腸鏡を通して、直腸、結腸の中全体を見る検査です。
痔がある人全てに症状が表れるわけではなく、痔があっても気付かない人も多いです。よく見られる痔の症状として、以下が挙げられます。
・肛門周囲の不快感、かゆみ、痛みを感じる
・トイレの際、トイレットペーパーや便器に血液が見られる
・肛門の縁のまわりに、湿ったピンク色の隆起が広がっている(紫色に見えることもあります)
お尻の出血は、大腸ポリープ、大腸炎、クローン病、憩室炎、大腸癌が原因で起こっている可能性があります。その他、肛門裂傷でも、痛みや出血が起こることもあります。重大な病気を早期発見するためにも、お尻からの出血は常に確認するようにしてください。また、痔の痛みが強いときやセルフケアしても症状が治まらないときも、早めに受診するようにしましょう。
痔の症状は、勝手に治まることもあれば、市販の薬を飲んで治ることもあります。
しかし、お尻からの出血や肛門の痛みには重大な病気が隠れている可能性があります。お尻の悩みは、なるべく早く医師に相談するようにしてください。