肛門にできるいぼ状の腫れ(いぼ痔)の対処法とは

2017/7/19

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

排便をするときにかなり痛いときは、肛門にできているいぼ状の腫れ「いぼ痔」が原因かもしれません。いぼ痔の対処法は、便秘を防ぎ、肛門の痛みを緩和することが主になります。この記事では、いぼ痔の対処法についてまとめています。

いぼ痔(痔核)の対処法とは?

いぼ痔(痔核)ができている場合、どのように症状を和らげることができるでしょうか?

いぼ痔とは、便秘や排便時にいきむことで、肛門に負荷をかけてしまうことが主な原因となります。

便秘を避けたり、特別な軟膏を塗ったり、温かいお湯に入るなど、いぼ痔の症状の緩和に効果があるとされていることはたくさんあります。しかし、これらのアプローチのいくつかは実際に効果がみられますが、効果が完全に証明されているわけではありません。

いぼ痔の予防・改善のためには便秘を予防し、トイレの習慣を変えることが重要です。

症状を和らげるために、様々な薬やその他の手段を試みることもできます。ただし、これらによっていぼ痔が小さくなることはありません。

いぼ痔の対処法:トイレの習慣

排便時のいきみは痛みを伴い、痔を悪化させる可能性があります。しかし、以下を試みることで、いきまずに排便することができるようになります
・便秘を予防する
便が固いと、いきむ原因になる
・排便衝動など、体のサインに注意を払う
トイレを我慢し過ぎると、便秘になりやすい
・リラックスしトイレの時間をとる

いぼ痔の対処法:便秘を防ぐ

便秘や排便中のいきみを避けるには、水分をたくさんとり、十分な運動をすることが大切です。便を柔らかくする、果物、穀物、野菜、豆類のような食物繊維の多い食品を摂りましょう。

ただし、食物繊維には望ましくない影響もあるので注意が必要です。例えば、食物繊維をたくさん摂ると下痢になることがあります。下痢になれば排便の回数や量が増えるために、痔が刺激され、症状が悪化する可能性があります。

いぼ痔の対処法:衛生状態を保つ

お尻を拭いた後に便が残っていると、痔を悪化させる可能性があります。排便後は、ウォシュレットを使用したり、トイレペーパーを水で濡らして、ふいた後しっかりと水分をふき取り、肛門を清潔に保ちましょう。

ただし、肛門をきれいにしようとしすぎて、過剰に洗浄しすぎると症状を悪化させる可能性があります。肛門を拭くときに、液体石けんやアルコールベースのふき取り剤を使用している人がいますが、これは皮膚を刺激する原因となったり、アレルギー反応を引き起こす物質が含まれている可能性もあるので注意しましょう。

いぼ痔の対処法:入浴

ただのお湯につかるような、通常の入浴は問題ありません。また、カモミール、ウィッチヘッセル、アルニカ、オーク樹皮、ティーツリーオイルなどをお湯に加えると炎症を鎮める効果が期待できるといわれています。ただ、医学的に効果が立証されているわけではないので、使用時は注意しましょう。

入浴剤の中には、皮膚を刺激する成分を含んでいるものがあります

また、肛門の周りの敏感な皮膚を悪化させる可能性があるので、石鹸の使用は避けることをお勧めします。

いぼ痔の対処法:軟膏

亜鉛とパンテノールのような成分を含む抗炎症性の軟膏や、またはアロエベラのような薬草に含まれる成分は、痔そのものを治す効果はありませんが、皮膚の刺激やかゆみを軽減する効果は期待できます。

局所的に皮膚の神経を麻痺させ痛みを軽減する軟膏(リドカインなど)や、炎症を軽減する副腎皮質コステロイドクリームが処方されることもありますが、これらの薬は限られた期間だけ使用することが推奨されるので、医師と話し合いながら使うようにしましょう。

いぼ痔の対処法:座薬

また、痛みや症状を軽減するために座薬が使われることもあります。通常の座薬は腸に沿って移動し薬剤を腸の上で放出しますが、痔のときに使われる座薬は肛門に挿入されたあと中でとどまり、とどまったところで薬物を放出するようになっています。 ただし、座薬が痔の症状を確実に緩和できるかどうかは、まだ明らかにはなっていません。

おわりに:いぼ痔の対処法はいろいろ

激しい痛みを伴ういぼ痔は、スグにでも治したいものです。

この記事では家でできる対処法を紹介してきましたが、症状が緩和されない場合は、早めに肛門科を受診しましょう。

また、先に挙げた座薬や軟膏などの使用についても、医師と相談してから使用するようにしてください。

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