頭痛は種類ごとの特徴とは?予防や治療方法も違うの?

2017/7/19 記事改定日: 2019/2/28
記事改定回数:2回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

頭痛を感じたら市販の頭痛薬を買う人は多いと思いますが、頭痛は種類によって適切な治療薬が違うことはご存知でしょうか?
この記事では頭痛の種類別の治療や予防法について解説していきます。

頭痛の種類にはどんなものがあるの?

頭痛にはいくつかの種類があり、大まかに「慢性頭痛」「日常的な頭痛」「脳の病気による頭痛」に分けられます。

慢性頭痛

慢性頭痛とは、原因疾患がないにも関わらず発症を繰り返す頭痛です。種類としては、「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」があります。

片頭痛

片側のこめかみから目の周囲にかけ、脈打つようにズキズキ痛むタイプの頭痛が4時間〜3日程度続きます(両側が痛む場合もあります)。

1時間ほどで痛みはピークに達し、吐き気を伴うことも多いです。前兆として、閃輝暗点(せんきあんてん:視野にフラッシュのような光が見え、チカチカする)が起こることもあります。

緊張型頭痛

頭全体が締め付けられるような痛みが、30分〜1週間ほど持続します。首こりや肩こり、めまいを伴うことがあります。
疲労やストレス、長時間のPC業務など同じ姿勢を続けることで肩周辺の筋肉が凝り、後頭部から首筋にかけての痛みが引き起こされると考えられています。

群発頭痛

目がえぐられるような、頭の片側の強烈な痛みが特徴です。片側だけの目の奥やその周囲が痛み、上顎周辺へと範囲が拡大していきます。
1~2ヶ月ほど痛みが持続した後で一時的に治まり、半年ほど経つと再発します。この頭痛が起こる時期は群発期と呼ばれます。
20~40代の男性に多いとされる頭痛で、飲酒や喫煙、気圧の変化がきっかけで起こる場合が多いです。

日常的な頭痛

二日酔いや風邪などが原因の頭痛です。これらの原因が解消されれば自然治癒する、一時的な症状になります。

なお、風邪の中でも「鼻風邪」と呼ばれる、急性副鼻腔炎によって頭痛が起こるケースが多いです。副鼻腔というのは、おでこ、ほほ骨、鼻柱の裏側にある空洞のことで、副鼻腔が炎症を起こすと鼻づまりや発熱、頭痛といった症状が出てきます。

脳の病気による頭痛

くも膜下出血や脳出血、髄膜炎、脳腫瘍など、脳の病気によって頭痛が起こることがあります。
経験したことのない激しい頭痛が突然起こったり、痛みが日に日に強くなったり、手足のしびれやけいれんが見られたり、嘔吐を伴ったりする場合は、こういった危険な頭痛の可能性が高いです。すぐに病院を受診してください。

頭痛の種類ごとで効果がある薬が違うの?

頭痛は下記のように、種類、原因によって使われる治療薬が違います。

片頭痛に効く薬

片頭痛の治療には頭痛が始まる前や始まったときに使用する頓挫薬と、発作を予防する予防薬の2種類の薬が使われます。

加えて吐き気があるときは、吐き気を抑えるための薬(メトクロプラミドなど)も使われます。

片頭痛の治療に使われる頓挫薬は主にトリプタン系薬剤と言われる薬剤で、エレトリプタン、ナラトリプタン、リザトリプタン、スマトリプタン、ゾルミトリプタンなどが使用されます。頓挫薬は飲み薬だけでなく、注射や鼻スプレーといった方法でも服用することができます。

トリプタン系薬剤は炎症を抑えるだけでなく、脳の血管と神経に作用し片頭痛の根本的な原因を抑える、片頭痛に特化した治療薬です。上手に使えば他の鎮痛薬では効果がなかった頭痛を改善することができます。

予防薬は片頭痛が頻繁に起こる場合(1週間に1回以上片頭痛がある場合)や症状が重い場合に使われます。予防薬は毎日服用することもでき、頭痛の頻度や症状を改善してくれます。予防薬の種類には以下のようなものがあります。

  • β遮断薬、カルシウム拮抗剤等のいわゆる降圧薬に分類される薬剤
  • 抗うつ薬:アミトリプチリン、ノルトリプチリン
  • 抗けいれん薬:ガバペンチン、トピラマート、バルプロ酸

緊張型頭痛に効く薬

緊張型頭痛の治療には主にイブプロフェンやロキソプロフェン、アスピリンといった種類の鎮痛薬が使われます。

なお、緊張性頭痛の原因がストレスの場合は、薬による治療に加えてヨガやマッサージ等のリラックス法を実践するのも効果的です。緊張型頭痛は過度のデスクワークなどによる首や肩の筋肉の緊張が原因であることも多く、運動やストレッチも有効とされています。

群発頭痛に効く薬

群発頭痛には、トリプタン系薬剤が主に使われます。なお、薬物治療と並行して酸素吸入法も行い、発作時の症状を緩和させていきます。

副鼻腔炎による頭痛に効く薬

副鼻空の炎症を原因とした頭痛を治療するためには、抗生物質などで副鼻腔感染症を治療する必要があります。鼻づまりを改善するために市販の鼻づまり薬を使ってもいいでしょう。

種類別で頭痛の予防方法も違うの?

慢性的に頭痛を繰り返す病気には主に3つのタイプがあり、症状の現れ方や発症原因はそれぞれ異なります。
このため、頭痛の予防方法もタイプによって異なりますが、それぞれ以下のようなものが挙げられます。

緊張型頭痛

  • 長時間同じ姿勢を取らない
  • 首や肩を回したりするなど、こまめにストレッチを行う
  • 首や肩周りを冷やさない
  • 湯船に浸かって、筋肉のコリをほぐす

片頭痛

  • 騒音やまぶしい光など頭痛の誘因となる事柄を避ける
  • 何らかの前兆症状がある時は、治療薬を事前に服用する
  • ストレスを溜めない
  • 睡眠時間は適度にとり、睡眠不足や過眠を避ける
  • アルコールの多飲や食生活の乱れを整える

群発頭痛

  • 禁煙する
  • アルコールは適量に控え、頭痛が生じている間は禁酒する

おわりに:頭痛は種類あった薬を使うのがベスト。まずは病院に相談しよう

頭痛は種類によって効果が得られる薬が違います。症状の特徴からある程度種類を判別し、わからないときは医師に診断を仰ぎましょう。なお、市販薬を買うときは、薬剤師に症状をきちんと伝えておくことも大切です。

※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。

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