ロタウイルスの予防接種にはどんな副反応が!?安全性は大丈夫?

2017/3/9 記事改定日: 2018/4/12
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

ロタウイルスは強い感染力を持ち、乳幼児にかかりやすいウイルスです。感染した場合、ひどいものでは脱水症状で入院にまで至ってしまうケースがあります。
予防のためには、任意ではありますが、生後数週間以内にうけるワクチンの予防接種があります。この記事では、予防接種のために知っておくべきロタウイルスワクチンについて説明していきます。

ロタウイルスワクチンの副作用(副反応)と安全性

ほとんどの場合は、ロタウイルス予防接種を受けた後に問題が起こることはありませんが、ワクチン接種を受けてから落ち着かなくなったり、過敏になったり、軽い下痢を発症する乳児もいます。
予防接種を受けた乳児がロタウイルスに感染する可能性はありますが、ワクチン接種を受けなかった場合に自然に感染したものと比べると軽いものです。

また、ワクチン接種後に乳児にロタウイルス検査を受けさせて、陽性反応が出る可能性もありますが、これは通常長続きするものではありません。

安全性

ロタウイルスの安全性は世界各国で多くの調査が実施されており、極めて高いものといわれています。
2009年6月に世界保健機関であるWHOは、子どもにおける最重要ワクチンのひとつにロタウイルスワクチンを指定し、世界中の全ての子供が使用するようにという指示を出しています。
また、アメリカやベルギー、オーストラリアなどの計12ヶ国では、ロタウイルスワクチン接種が乳幼児の定期予防接種計画の中に入っています。

ロタウイルスワクチンが安全であることは、ロタリックス®は、アメリカ、カナダ、ベルギー、フィンランド、オーストリアなど、多くの国で広く使用されており、安全上の懸念はないとされています。

ロタウイルスワクチンとはどんなワクチン?どうやって予防するの?

ロタウイルス感染に対する経口ワクチンは、任意の小児予防接種として、生後8週間から12週間の乳児に2回接種します。液状のワクチンを直接乳児の口に滴下し、飲み込ませます。注射ではありません。

ワクチンの中にロタウイルスが含まれており、これをもとに乳児は免疫抗体を形成し、ロタウイルスに感染しないようになります。
ワクチン中のロタウイルスは弱体化されたものが入っています。

 ロタウイルスの予防接種の受け方 ― 時期・費用について

ロタウイルスワクチンには、2種類あります。

ロタリックス®

ロタリックス®の場合は、2回接種が必要です。
ただし、初回接種は生後6週~20週まで、2回目は生後10週~24週までに時期が制限されています。

ロタテック®

ロタテックの場合には、3回接種が必要です。
ただし、初回接種は生後6週~24週まで、2回目は生後10週~28週まで、そして3回目は生後14週~32週までという制限があります。

また他のワクチン接種も重なる時期であるため、他のワクチンと同時接種するように心がけましょう。

費用

ロタウイルスワクチンは任意接種のため、自己負担となります。
1回あたり1万~1万5,000円ほどで、すべての接種を終えるまでに約3万円かかるといわれています。
ただし、各自治体によって助成金を出しているところもあるので、事前に市町村の保健センターへ確認しておくといいでしょう。

ロタウイルスに感染すると、どんな症状が現れる?

ロタウイルスは、胃や呼吸器の疾患を引き起こすレオウイルス科のウイルスの一種で、乳児から幼児にかかりやすい胃や腸の病気です。

ロタウイルスは強力な感染力を持っていて、感染者の糞便と接触することによって広がります。ウイルスに汚染された食べ物、飲み物、または感染者の手や口に触れることで間接的に発症することもあります。 汚れた手のまま鼻や口に触れることでウイルスが体内に入ります。

軽度の症状としては、下痢が主な症状で、発熱、嘔吐、胃痛が挙げられます。 子供がロタウイルスにかかると、衰弱して大泣きすることもあります。

より重い症状としては、嘔吐や下痢による脱水症状があります。ほとんどの子どもは数日で回復しますが、病院にかかったり、極度の脱水症状などの合併症を起こして入院が必要になることもあります。

有効な治療法・予防法は?

下痢や嘔吐の原因となるロタウイルスは、抗生物質で治療することはできず抗ウイルス薬もありません。そのため、ワクチン接種による予防が、一定の効果があると考えられています。

おわりに:予防だけでなく、感染したときの症状を軽くするためにも予防接種を受けよう

予防のためにロタウイルスワクチンの予防接種を受けることで、仮に感染したとしても自然感染による重度な症状が発症しなくなります。ロタウイルスワクチンを赤ちゃんに受けさせるか迷っていたり、不安な点があれば病院で相談してみてください。

※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。

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