糖尿病に必須の血糖値管理:できていないときのサインとは?

2017/7/25

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

前回の記事では糖尿病管理に効果的な血糖値のコントロール法について見ていきました。
しかし、管理が上手くできていない場合もあります。今回は、そのような場合に現れる兆候についてご紹介します。

血糖値管理ができていない場合に見られる兆候

ここでは血糖値コントロールが上手くいっていない場合に現れるサインを見ていきます。ここでご紹介するものはあくまでも一部なので、下記に挙げた症状でなくても、何らかの異変を感じたらすぐに医師の診断を受けてください。

喉が異常に乾く

喉が渇くことと頻尿になることは、血液中に糖が多すぎることによって起こる糖尿病の代表的なサインです。血糖値が高くなると、腎臓は糖をろ過して取り除かなければいかなくなり通常より過剰に働くことになります。そのため組織からより多くの液体を吸い上げるようになり、いつもよりトイレの回数が多くなっていきます。

疲労・めまい

疲労も血糖がコントロールされていないというサインです。糖が体内の細胞に回されずに血流の中にとどまっていると、筋肉がエネルギーを使うための十分な燃料を得ることができないために、疲れを感じやすくなります。

また、めまいや震えも血糖値が低いことや低血糖症のサインである可能性が高いです。

手足の腫れ・痛み・しびれがある

糖尿病と高血圧の両方を併せ持つ人で手足の浮腫(むくみ)が見られる場合は、老廃物や液体をろ過する腎臓の機能が徐々に損なわれている可能性があります。これは糖尿病勢腎症である可能性を示す警告です

加えて、手足の感覚異常も慢性的な高血糖による末梢神経障害である可能性があります。この状態になると手足の感覚がなくなったり、ちくちくする痛みが現れたり、痛みや温度の変化を感じられなくなります。専門医の診察を受けるなど、定期的に足の検査をしてもらいましょう

視力を失う

高血糖と高血圧は両方とも網膜の細い血管を障害し、それによって視力が脅かされる可能性があります。これは成人の失明の最も大きな原因です。視界がぼやけたり、斑点や線あるいは閃光が見える場合には、視力が更に低下してしまう前に早急に目を検査してもらってください。

意図しない体重の減少

2型糖尿病を管理するうえで、体重が増えすぎないように常に気をつかうべきです。しかし、体重を減らそうと思っているわけではないのに、あるいは何も変わったことはしていないのに急速に体重が減っている場合には、血糖値が高すぎるという可能性があります。糖が増えると尿として糖が体外に排出されるため、摂取したカロリーや液体が全て失われてしまうのです。

血糖値管理ができていない! サインが現れたときの対処法

サインが表れた場合でも、パニックにならないようにしましょう。医者の治療プランに注意深く従うことで、糖尿病合併症の発症を防ぐことができます。

コントロールを続ける

薬の服用、健康的な食事、運動で、血糖値を抑制する努力を続けましょう。今までは血糖値計を使っていない場合は、すぐに血糖計で数値を計り、推奨されている範囲内に血糖値がとどまっていることを確認してください。血糖値計を使うことで血糖値のコントロールの様子が一目で分かるようになります。

医師に連絡する

異常な症状が現れたらすぐに医師に連絡しましょう。目眩がしたり、血糖値が下がった場合、あるいは制御できない嘔吐、目眩、感覚麻痺やちくちくする痛み、視界の曇りや複視がなくならないなど、重度の症状がある場合には早急に医者の診察を受けてください。

糖尿病なら血糖値チェックは必須

血糖値計を使わなければ正確な結果は得られません。糖尿病の人は、血糖値を計り自分の状態を正確に把握するようにしましょう。また、計測結果を記録しておくことは、現在進行中の治療プランがあなたにとって適切かどうかを医師が判断することに役立ちます。

おわりに:糖尿病の血糖値管理が上手くいかないときは

まずは、必ず血糖値計を使って数値を把握してください。その上で運動や食事管理などを行えば、より効果的に血糖値をコントロールすることができるでしょう。血糖値をコントロールすることは、糖尿病の進行や合併症を防ぐことにつながります。

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