記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/1
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ストレスに対処するためには、どんなことをすればよいでしょうか? 心おだやかになる音楽を聴く? それもきっと効果があるでしょうが、笑顔でいることがストレス対処法に効果があるという実験結果があります。この記事ではその実験についてお伝えします。
ストレスが溜まっていませんか? 笑顔になればきっとストレスの問題は良くなります! そう示している研究があるのです。
ある研究者が、大学生に対して不安を経験させた後、ニコニコし続けた人は、ストレスが少ない傾向にあるということを発見しました。
「笑う門には福来る」のような古いことわざが示すように、笑顔は幸せを表します。心理学者により行われたその実験では、笑顔が、ストレスに対する万能薬にもなっているという結果を示しました。
「笑顔は本当に健康に利する効果があるのかどうかを検証したかったのです」と研究者は言います。
実験では、169人の大学生に、ストレスを発生させることがわかっているタスクに参加してもらいました。タスクには、例えば利き手の反対側の手を使って鏡に映る星のあとをたどることや、手を氷水に入れるということなどがありました。
被験者の学生たちは、そのタスクに、3つの異なる状況で参加しました。「笑わないようにする」、「はっきり笑わされる」、「箸を口で持つことで強制的に笑顔を作る」の3つです。
研究者が、「箸を口で持つことで強制的に笑顔を作らされる」状態を含めた理由は、「にせものでない本物の」笑顔(口元と目元の筋肉の動きを伴う)と、箸によって引き起こされたいわゆる「ただの」笑顔(口元の動きしか伴わない)の効果を計測したかったからです。
心拍数計測器と、タスク中にどれくらい不安になったかを測るための自己申告制のストレスレポートを資料に使いました。
本物でもにせものでも笑顔になった人は、表情に変化がなかった人に比べてタスク中にストレスがあまり溜まらなかったそうです。
また、「にせものでない本物の」笑顔を浮かべた人は、ストレスレベルが特に低かったようでした。
これは、たとえハッピーな気分になっていなかったとしても、嫌なことをする間に無理やりにでも笑顔を作ればストレスレベルを減らすことができるということです。
この結果から、研究者は、次のように説明しました。「渋滞にはまるなどの嫌なことが起こってもしばらく笑顔でいるようにしましょう。笑顔が、心理的に補助してくれるだけでなく、心の健康をも守ってくれます」。
ストレスを感じそうな家事や仕事などを行う場合は、できるだけ笑顔でいるようにしましょう。それだけでも、ストレスを減らすことになります。「笑う門には福来たる」のように、気持ちが楽になりますよ。
次回の記事では、ストレス解消に役立つ、笑顔以外のオススメの対処法をお伝えします。
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笑顔以外のストレスを減らす対処法はコチラ