歯周病の原因って何? - 喫煙と睡眠不足が歯周病に与える影響

2017/8/2

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

歯周病は、虫歯とともに口の中の二大疾患です。歯垢の中の細菌が歯だけでなく歯を支える骨まで溶かしてしまいます。

この記事では、歯周病の原因について、タバコと睡眠に焦点を当ててまとめました。

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タバコは歯周病の原因?

喫煙は、ガン、肺病、心臓病など、様々な病気と関連があります。タバコの種類に関わらず、歯周病のリスクを高めます。

喫煙者は非喫煙者に比べて、歯に歯石がたまる、歯周ポケットが深い、歯茎や歯の周辺の骨が破壊されるといった症状があらわれている人が多くいます。

タバコによって、歯茎は減少し、骨や口の内で歯を支える繊維が失われ、最終的には歯を失うことになるかもしれません。また、喫煙者は口腔ガンを発病する可能性もとても高いのです。

ニコチンやタールはタバコに含まれる有害化学物質で、歯周病を悪化させる犯人です。これらにより、歯垢や歯石はより蓄積しやすくなります。禁煙しなければ、歯周病治療の効果はあまり期待できません。

喫煙による病気のリスクを以下に挙げておきます。
・口腔ガン
・口臭
・歯の黄ばみ
・歯が抜ける
・骨量の減少
・味覚と嗅覚が鈍くなる
・歯周治療の効果が出にくい
・インプラントが成功しにくい
・歯茎の後退
・口腔の痛み

歯周病の原因と歯科疾患

喫煙により、歯を支える組織が破壊される病気、歯周病のリスクが高まります。これは、最終的に、歯の損失につながる可能性があります。喫煙者は、非喫煙者に比べて、歯を失うリスクが2倍高くなります。

歯の損失のほかの一般的な症状には、赤く、炎症を起こして腫れあがった歯茎からの出血、口臭、歯と歯周ポケットの間の隙間(これは歯の根元を支える骨が衰えているサインです)といった症状があります。

喫煙量が増加すると、歯周病にかかるリスクも高まります。例えば、1日にタバコを10本程度吸う場合、非喫煙者の約3倍のリスクがあります。1日にタバコを30本吸う場合、リスクは6倍になります。

歯周病は治療できますが、喫煙によって、治療に悪影響が及ぼされます。ニコチンにより、毛細血管が収縮し、血流量が減少するため、口腔治療の妨げになります。傷の治りも悪くなるため、痛みが発生する可能性があります。これは、親知らずを抜く時に、喫煙者が非喫煙者より痛いと言われている理由になります。

睡眠不足の喫煙者と歯周病との関係は?

睡眠不足の喫煙者は、口腔衛生状態が悪い可能性が高いと、歯周病の原因に着目した日本の研究によって明らかになりました。

この研究では、1999年から2003年の間、219人の労働者を対象に追跡調査を行いました。
労働者は、運動、アルコールの消費、喫煙、睡眠時間、栄養、ストレス、労働時間と朝食を食べているかどうか、という生活習慣のカテゴリーによって評価されました。

喫煙者と歯周病とは?

上記のカテゴリーの中で、禁煙が歯周病の症状の進行に最も関連がある要素であると、 明らかになりました。研究者によると、進行性の歯周病を患う労働者のうち、41%が喫煙者だったそうです。

睡眠不足と歯周病とは?

上記の研究により、睡眠も口内環境に影響する要素の1つだとわかりました。

睡眠不足は、喫煙に次いで2番目に重要な要素です。睡眠時間が7~8時間の労働者は、6時間以下の労働者に比べて、歯周病が進行しにくかったのです。

研究者によると、「睡眠不足により、体の免疫反応が損なわれ、歯周病などの病気の進行につながる可能性がある」そうです。
また、ストレスを溜め込んでいたり、毎日アルコールを摂取したりすることによっても、歯周病の進行に著しく影響があることが判明しました。

おわりに:歯周病の原因となるライフスタイルの改善を

今回の記事にある研究により、歯磨きやデンタルフロス(歯間ブラシ)によるケア以外に、ライフスタイルも、口の中の健康に影響を与えることが判明しました。睡眠時間を増やすなど、ちょっとした生活習慣の変化によって、歯周病患者の症状が改善したり、口の中の健康を守れるかもしれません。

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