家でやけどした・・・!応急処置法や対策まとめ

2017/3/8

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

たとえば料理中に、「熱っ!やけどした・・・」なんて体験、ありませんか?

一言で「やけど」といっても、軽度から重度のものまでさまざま。
「やけどしやすいのはどんなとき?」
「やけどしたらどうすればいい?」
などなど、原因から予防、応急処置法まで広くご紹介します!

やけどしやすい場面と対策

やけどの原因は、火、電気、化学薬品、熱湯などさまざまです。しかし、予防すればしっかりリスクを回避できます。
やけどのリスクがある場面からそれぞれの予防法について、以下でご紹介していきます。

火事

重度のやけどが起こりやすいのが、火事のときです。予期せず起こる火事では、下記のような事前の予防措置が大切です。

・家に火災報知器を置く
→毎月確認し、 電池駆動式の場合は、6カ月ごとに新しい電池を入れてください。
・火災の緊急時に家から逃げる方法について考えておく
→家族の避難計画を立て、自宅で定期的に避難訓練をします。火災が発生した場合のために、自宅の外の集合場所を決めておきます。
・少なくとも10年に一度、プロの電気技師に家の配線のチェックを依頼する
・1年に1回、専門家に煙突と暖炉を点検して清掃してもらう
・消火器の使用方法を学ぶ
→家に1つ以上保管してください。

また、もし実際に火事が起こってしまった場合は、以下のように行動してください。

・事前に家族で決めた避難計画に従い、できるだけ早く集合場所に行く
・屋内ではできるだけ身を低くし、必要ならよつん這いになる
→実は火事での死亡原因は、やけどよりも火災によって引き起こされる有毒ガスが多いのです。煙や熱は上昇するため、床の近くに身を置き呼吸を確保してください。
・閉じたドアを手の甲で触れて確認する
→ドアが熱い場合は近くに火があることを意味しているため開けないでください。冷たい場合は、ゆっくりと開けてみてください。
・ドアを閉じ、火や煙から自分を隔離する
・髪や服に火がついた場合は、立ち止まり、倒れて転がる

化学薬品

化学薬品にさわってやけどすることがあります。手袋やその他の保護服を着用してやけどを予防し、ガソリンを含む化学物質は子どもの手の届かないところに保管してください。

コンセントなどの電気周り

コンセントや壊れた電気コードでやけどすることがあります。子どもの手の届く範囲にあるコンセントにはカバーを付け、擦り切れたり破損したりした電気コードは必ず捨ててください。

ストーブ

ストーブもやけどの原因です。慎重に使用し、子どもには近づかないよう教えてください。

マッチとライター

鍵をかけた棚や子どもの手が届かない場所に保管してください。

ろうそく

無人のときは放置せず、部屋を出るときには吹き消してください。

タバコ

タバコは、家での火災の主な原因です。ベッドで喫煙せず、吸い終ったタバコはきちんと火を消してください。

シートベルトのストラップやバックル

熱くなったシートベルトのストラップやバックルで、子どもがやけどをすることがあります。1歳未満の子どもを車の座席に座らせる前には、座席が熱くなっていないかを確認し、晴れた日に車を駐車するときは、タオルなどで座席を覆ってください。

料理

料理の火は火災の主な原因です。料理が終わったあとは火を消し、料理中は長袖の服を着用しないようにしてください。また、ポットや鍋のハンドルはコンロの奥側に回すか、コンロの後列を使用してください。

電子レンジでの温め

特に、哺乳瓶を温めるとき電子レンジを使用すると不均一に熱くなり、赤ちゃんの口がやけどすることがあります。

アイロン

衣服のアイロンやヘアアイロンなどは、子どもの手の届かないところに保管してください。

お湯

浴槽やシャワーに入る前に温度を確かめ、入浴中に幼児が蛇口のハンドルに触れないようにしてください。

やけどしてしまったら?

もし実際にやけどしてしまったら、どうすればいいのでしょうか?

やけどの重さの見分け方

やけどの程度は3段階あります。

<1度>
赤く痛み、少し腫れます。肌を押すと白くなります。やけどした皮膚は1~2日で剥がれます。通常3〜6日で治癒します。

<2度>
よりひどいやけどで、非常に痛み、皮膚に水疱を生じます。皮膚は非常に赤くなるか、シミになります。大きく腫れることもあります。通常2〜3週間で治癒します。

<3度>
皮膚のすべての層に損傷がある状態で、肌は白くなります。このやけどは、皮膚の神経および組織が損傷するため、ほとんど痛みがないか、全く痛みがありません。 治癒までに非常に長い時間がかかります。

やけどの治療法

治療は受けたやけどのタイプによって異なります。

<1度の場合>
冷たい水に少なくとも5分間浸してください。冷たい水は、やけどした皮膚から熱をとることによって腫れを軽減します。

その後、アロエベラクリームや抗生物質軟膏などの皮膚を保護する治療用スキンケア製品を塗り、ガーゼの包帯でやけどの周りをゆるく包み込んでください。やけどの部位が保護され、空気に触れないようになります。

痛みや腫れを和らげるため、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセンなどの市販の鎮痛薬を服用してもいいでしょう。

<2度の場合>
冷たい水に15分間浸してください。やけどの部分が小さい場合は、冷たい水で濡らした清潔な布を毎日数分間やけどした部分の上に置きます。

その後、抗生物質クリーム、または医師が処方した他のクリームや軟膏を塗り、包帯でやけどを覆ってガーゼやテープで固定してください(包帯は毎日交換してください)。また、医師の診察を受けて、破傷風の予防接種をうける必要があります。

やけどの部位が小さい場合は、やけどした当日は包帯は必要ないでしょう。

なお、痛み、発赤、腫れ、膿の増加など、感染の兆候がないかも確認してください。いずれかが見られる場合は、すぐに医師に相談してください。また、感染を防ぐため、水疱ができてもつぶさないようにしてください。

やけどした皮膚がかゆくなったら、治癒した証拠です。やけどした部分は日光に敏感なため、 最大で1年間は、屋外にいるときには日焼け止めを塗る必要があります。

<3度の場合>
3度の場合は、すぐに病院に行ってください。 やけどにくっついた衣服を脱いではいけません。やけどを水に浸したり、軟膏を塗布したりしないでください。

できれば、やけどした部位を心臓の高さより上に上げた状態にし、医師の手当てを受けるまで冷たい水で濡らした滅菌包帯やきれいな布でやけどを覆ってください。

<電気や化学的なやけどの場合>
電線などによる電気やけどをしたら、すぐに病院に行ってください。電気によるやけどは、体内の器官に重大な損傷を引き起こし、損傷が皮膚に現れないことがあります。

化学物質によるやけどは大量の冷たい水で洗い流す必要があります。化学物質が付着した衣服や装飾品を脱いでください。また、やけどを悪化させる化学反応を起す可能性があるため、やけどした部位には、抗生物質軟膏などは塗らないでください。乾いた滅菌ガーゼやきれいな布でやけどを包んでください。

また、次の場合も医師に相談してください。
・1度または2度やけどであって、直径が5~7.5cmを超える場合
・顔、大きな関節(膝や肩など)、手、足、または性器がやけどをした場合
・やけどが3度の場合

これはNG!間違った応急処置

以下のことは、皮膚に大きなダメージを与える可能性があります。
・やけどにバターや油を塗る
・2度または3度の場合、その部位に直接氷や氷水を当てる
・やけどの上の水疱をつぶす

おわりに

まずはやけどしないよう予防することが何よりも大切ですが、もしやけどしてしまったときは、「自分がどれくらいのレベルのやけどなのか?」を見極めた上で、正しい応急処置をすることが大切です!

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