高血圧の改善方法とは!?おすすめの食事療法と運動方法をご紹介!

2017/3/7 記事改定日: 2018/4/16
記事改定回数:1回

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

塩分の多い食習慣の影響からか、日本人の高血圧の発症率は高いといわれています。高血圧は生活習慣病のひとつであり、改善には生活習慣の見直しが必要です。
この記事では、高血圧の改善方法を紹介しています。長く続けていくコツなども紹介していくので、高血圧の人や少し血圧が高いといわれた人も参考にしてください。

サプリメントだけで高血圧を改善できる?

血圧を下げる効果があると謳われているサプリメントは多く販売されています。血圧を下げる効果があるとされる、DHAやカリウム、ナットウキナーゼなどを含むものが主流です。これらのサプリメントは、健康診断などで血圧が正常値より少しだけ高いのが気になるという人が、高血圧の予防のために使用する分にはよいでしょう。

しかし、本格的に治療が必要な人はサプリメントだけで改善することは難しく、医療機関での適切な投薬が必要です。
サプリメントの多くは医学的に効果が立証されておらず、治療のために用いるのではなく、あくまで予防として使用するようにしてください。

高血圧の改善効果が期待できる食事療法「DASHダイエット」とは!?

DASHダイエットとは、アメリカ合衆国保健福祉省のアメリカ国立衛生研究所に属する国立心肺血液研究所(NHLBI)が推奨する高血圧症の食事治療法です。

摂るべき食品や料理

・塩分、飽和脂肪酸、コレステロール、総脂肪が少ない
・果物、野菜、無脂肪や低脂肪のミルクと乳製品を取り入れる
・全粒粉、魚、家禽、ナッツを含む
・食事中の赤身、甘いもの、添加砂糖、加糖飲料の量を制限する
・カリウム、マグネシウム、カルシウム、タンパク質や繊維が豊富なもの

DASHダイエットでは、以下のような栄養バランスを考えた約2,000カロリーの食事を毎日とります。

・全粒粉(1日6~8食)
・野菜(1日4~5皿)
・フルーツ(1日4~5皿)
・低脂肪または無脂肪ミルクと乳製品(1日2~3回分)
・肉薄の肉、鶏肉、魚(1日6食以下)
・ナッツ、種子、豆(週に4~5皿)
・油脂(1日当たり2~3回分)
・(できれば)低脂肪または無脂肪のお菓子(週に5食またはそれ以下)
・塩分(1日ナトリウム量2,300mg以下)

また、栄養バランスが考慮されたものであれば、メニューを変えても問題ないとされています。

効果がある原因と注意点

高血圧は、塩分が多すぎる食事も原因のひとつです。DASHダイエットではナトリウム量を1日2,300mg以下に抑えているので、血圧を下げる効果が期待でき、高血圧予防にも効果が期待できるでしょう。
DASHダイエットで推奨される果物、野菜、全粒粉は、リコピン、ベータカロテン、イソフラボンなど健康食の要素を多く含んでいます。

ダイエット後、2週間以内に血圧が低下する可能性がありますが、安心して、血圧の薬や処方薬の服用をやめないように注意してください。
また、以下のことにも注意しましょう。

・アルコールを飲む場合、男性は1日2杯以下、女性は1杯以下に制限する
・血圧をさらに下げるため、炭水化物の一部を低脂肪や不飽和脂肪のタンパク質に置き換える
・減量の必要がある場合は、1日約1,600カロリー減らす
・40歳以上あるいは高血圧の人は塩分を少なくする(1日ナトリウム量1,500mg以下)

続けるコツ

普段食べている食事のリストを作成し、DASHダイエットメニューと比較し、どこを変えたらいいか確認してできるところから変更していきましょう。
例えば、好みの食べ物を低脂肪のものに切り替えたり、食事に全粒粉を追加することから始めてみてください。
また、1スライスのパンを約236mlの牛乳、1カップの生野菜(または1/2カップの調理済み野菜)に置き換えて満腹感を得るようにしてもいいでしょう。

 高血圧の改善は有酸素運動がおすすめ!どんな運動をしたらいい?

高血圧の改善には適度な運動習慣がよいとされています。運動をすると、一時的に血圧が上がることはありますが、一定時間続けていくことで血圧を上昇させる働きがある交感神経の緊張をほぐし、血圧を低下させる効果が期待できます。他にも、腎臓でのナトリウムの排泄を促したり、インスリンの働きを改善する効果も認められています。

しかし運動なら何をしても効果があるわけではありません。心臓に過度な負担がかからず、脂肪細胞を確実に燃焼させる有酸素運動がすすめられています。ウォーキングや水泳などは手軽に始められる有酸素運動としておすすめです。あまり息が上がらなく、「少しきつい」と感じるくらいの程度で30分以上行うようにしましょう。

ただし、降圧薬を飲んでも高血圧が改善しない人や、心臓に持病がある人は必ず医師に相談してから行うようにしてください。そして、運動は無理のない範囲で行うように注意し、膝や足の痛みが起きたり、息苦しさ、胸の痛みなどを感じた時はすぐに運動を中止し、ゆっくり休むようにしてください。

 家庭用の血圧計で毎日血圧を測って管理しよう!

血圧は変動するものであり、測る状況や時間によって数値が異なるのは一般的なことです。特に病院で血圧を測ると高くなる人が多く、このようなものを白衣高血圧といいます。しかし、この血圧は一時的に上昇したもので、他の状況で正常な血圧ならば、特に治療は必要ないとされています。
そこで、血圧の状態を詳しく把握するために、家庭での血圧測定が重要になります。起床時や寝る前など、毎日決まった時間に測って記録することで、一時的に上昇した血圧だけでなく、平均した状態を知ることができるのです。

家庭用血圧計はドラッグストアや電気屋で手軽に購入することができますので、血圧が気になる人や治療中の人は購入して記録をつけるようにしましょう。
測定時は、計測する腕を心臓に近い高さまで上げるとより正確に測ることができます。また、何らかの動作をした後や食後は血圧が上昇しやすくなるので、食後は避け、座って1~2分休んでから図るようにしましょう。

高血圧の改善のために「血圧を高くする原因」を避けよう!

血圧上昇につながら「高血圧を悪化させる原因」をまとめました。早めの対策が重要なので、思い当たる人はすぐに対処しましょう。

喫煙

タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させ、鼓動を早め、一時的に血圧を上昇させます。禁煙することで血圧が低下するといわれています。

肥満

肥満や太りすぎは高血圧の原因であり、減量は血圧を下げるのに効果的です。運動自体に血圧を下げる効果が期待できるので、減量は適度な運動を取り入れながら進めていきましょう。

飲酒

アルコールによって血圧が大幅に上昇する人がいます(しない人もいます)。
お酒を飲む場合は、女性は1日1杯、男性は1日2杯に制限してください(目安:缶ビール1本、ワイン(120~150ml)1グラス)。

ストレス

ストレスは血圧に影響することがあります。解消するために、1日1回はリラックスできることを取り入れてください。

おわりに:高血圧の改善は食事と運動が重要。少しずつでもいいので取り入れていこう!

高血圧の改善は食事や運動、嗜好品の制限など「生活習慣の改善」が重要です。今までの習慣を急に変えることは難しいかもしれませんが、少しずつ変えていくだけでも構わないので、積極的に取り組んでいきましょう。
ただし、すでに降圧剤を飲んでいる人は必ず医師に確認してから始めるようにしてください。

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