食中毒とは?~原因と対処法~

2017/8/8

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

どんなときでも食中毒には注意しなければいけません。
多くの方がご存知かもしれませんが、四季の中で夏は食中毒が最も起こりやすい季節なのです。
今回の記事では、食中毒の原因と食中毒になった時の対処法について解説します。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

食中毒の原因って何?

食中毒のほとんどのケースは、サルモネラ菌や大腸菌などの細菌や、ノロウィルスのようなウィルスなどに汚染された食べ物を食べることによって起こり、主な症状は嘔吐、下痢、腹痛、筋肉痛などです。また、体力と食欲の低下、寒気や高熱などの症状もあります。食べ物は製造、加工、調理のどの工程でも汚染される可能性があり、具体的には以下の場合などです。
・十分に調理されていない場合(特に、肉)
・5度以下に冷蔵されている必要がある食品の保存が適切に行われていない場合
・室温が高いところで長時間、調理済みの食べ物が放置されている場合
・食中毒の人がいたり、汚れた手で食べ物に触れた場合
・他の汚染された食べ物から別の食べ物に原因微生物が広がった場合(二次汚染)
また、汚染されやすい食品は、生肉、生卵、生の魚介類、低温殺菌処理されていない牛乳、ハムやチーズ、サンドイッチなどの調理済み食品です。

どうやって対処する?

通常、食中毒は医者の診断を受けなくても2~3日で治ります。食中毒になった場合すべきことは以下の通りです。

水分を多く摂る

嘔吐や下痢によって失った水分を補給する必要があるため、水分を多く摂ることは重要です。経口補水液を摂るのも良いでしょう。 経口補水液は脱水症状で体から失われた塩、糖分、ミネラルを代替するもので、粉状などで薬局で売られています。水に溶かして飲んで下さい。

食べ物を食べる

お腹が空いたときに食べるようにして下さい。脂肪の少ないあっさりとしたものを少しずつ食べるようにしましょう。スパイシーな食べ物、脂肪の多い食べ物を摂ると、余計に気分が悪くなる可能性があるので注意して下さい。

他の人との接触を避ける

症状が治まってから最低でも48時間は職場や学校に行かないようにし、特に高齢者や小さな子供などの免疫力の低い人との接触はできる限り避けましょう。

家族内の集団感染を避ける策を講じる

家族の誰かが食中毒になった場合、集団感染を避けるために様々な策を講じる必要があります。具体的には以下の方法があります。
・家族全員が定期的に石鹸と水で定期的に手を洗うように心がける(特にトイレの後や調理の前後)
・テーブル、ドアノブ、洗面台、蛇口などをよく拭き、清潔に保つようにする
・家族全員が自分用のタオルを使うようにする

おわりに:治らない場合は病院へ!

食中毒は多くの場合、適切に対処すれば治るため病院に行く必要はありませんが、症状が重い場合や数日経っても症状が良くならない場合は医者の診察を受けましょう。

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