記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/28 記事改定日: 2019/4/23
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
蒸し暑い夏、プールで涼しく遊ぶときに注意したい病気があります――「プール熱」です。一度はこの病名を耳にしたことがあるかもしれませんが、プール熱とはどんな病気なのでしょうか?症状や対処法についてまとめました。
プール熱(咽頭結膜熱)とは、アデノウイルスの感染によって引き起こされるウイルス感染症の一種です。
子供が罹患することが多く、プールでの接触やタオルの共用により感染することから、この名が付けられました。6月頃から徐々に流行しはじめ、7~8月にピークを迎えます。
プール熱の主な症状は
などです。
高熱は5日程度続くことがありますが、ほとんどの場合自然に治癒します。ただし、免疫の弱い人や子供は重症化しやすいので注意が必要です。
プール熱はアデノウイルスに感染することで発症しますが、アデノウイルスに対する抗ウイルス薬は存在せず、治療は諸症状に対する対症療法が主体となります。具体的には、発熱や咽頭痛に対する解熱鎮痛薬、充血に対する目薬などです。このため、プール熱にかかったときには、これらの対症療法を行いながら自然に症状が改善していくのを待つしかなく、療養中の以下のような適切な対処法も重要となります。
アデノウイルスの主な感染経路は飛沫感染や接触感染のため、予防するにはこまめな手洗い・うがいが非常に大切です。
プールや子供が多く集まるところに行った際には、徹底して行うようにしてください(水や石けんが近くにないときは、アルコールの手指消毒液でも代用可能です)。また、他の人の使ったタオルを共用しないように注意しましょう。
プール熱は子供がかかることの多い感染症です。小さなお子さんがいる保護者の方は、予防のために、遊びに行った後は手洗い・うがいをしっかり行うよう指導しましょう。