記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/2/10
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
気分が良くなったり、高揚したり、頭が冴えたり、嫌な事を忘れられたり…
ドラッグは、「何か」を変えてくれます。
しかし、その「何か」を変える結末、
「何か」を変えて、向かう先は、
『薬物依存』という破滅になります。
薬物依存症は、日常生活に支障をきたしてもなお、自分の意志では薬物をやめられなくなる深刻な状態です。
薬物依存症を解消する特効薬はありません。
ひとりの力では、絶対に脱出できません。
他人の力、他人の愛情、他人のふれあいがどうしても必要です。
もし、薬物依存に関して問題を抱えているならば、信頼できる機関・専門家に相談することが第一歩です。
薬物依存に対し、国・自治体・民間団体は、よりさまざまな形でヘルプを行い、救いの手を差し伸べています。
国や自治体、民間団体のサポートを得ることではじめて、薬物依存の問題へ対処するためのアウトラインを把握し、依存状態から脱出する有効な手立てを得ることができるようになります。
薬物依存で健康状態に問題を抱えているのであれば、医療機関で治療を受けることも可能です。
専門家のただしく適切なサポートを受けることでのみ、薬物依存の呪縛から解かれ、ドラッグ・フリーの状態を維持することが可能になります。
依存治療のスタートとして、まず、医師に健康状態を診察してもらいます。医師は、依存状態、健康状態を見極め、患者に最も適した治療プランを提示してくれます。入院による治療や集中ケア、解毒の提案をしたり、あるいは地域の薬物に関する支援サービスの紹介をしてくれます。
医師に相談することにためらいがあるのであれば、直接、地域の薬物中毒治療サービスに行ってみてください。薬物依存に関わる治療サービスは、自己希望による治療の申し込みも可能です。早めの対応が何より肝心です。
地域の薬物依存に関する治療サービスを受ける際、まず、健康状態・精神状態・依存状態に対する検査が行われます。
治療に適した状態であると判断されれば、キー・ワーカー(主要担当者)が配されます。キー・ワーカーは医師であることもあれば、看護士、薬物の専門家の場合もあります。
キー・ワーカーは、必要な治療プラン、個々それぞれに合った治療プロセスを考えてくれます。
またキー・ワーカーは、治療プロセス全体を通して、患者が一番最初に向き合う人物になります。治療期間中、定期的にキー・ワーカーと1対1のセッションを行い、現況について話し合います。
薬物依存やアルコール依存の治療サポートを行っている慈善団体・民間組織は数多くあります。
居住型のリハビリセンターのほか、慈善団体は、さまざまなコミュニティ・サービスを提供しており、段階・分野ごとに構造化されたデイ・プログラムや出張サービス、カウンセリング、アフターケア、また住宅供給型のサポート・サービスを行っています。
薬物依存を治療するための情報を集めるため、国の運営する医療サービスや慈善団体・民間組織のウェブサイトを検索し、コンタクトしましょう。
どのような治療やサポートを受けるべきか、自分で判断するのが難しい場合は、医師にも積極的に相談し、信頼できる機関・専門家を紹介してもらってください。