記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/3/8
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
がん検査で腫瘍がみつかり、さらなる検査で「がん」と診断されたら治療とともに支援を受けることをスタートさせましょう。がんといわれただけでも相当なストレスを受けています。自分ひとりでは解決できないことが多々あります。そんなとき、家族や友人または同じような経験をした人のアドバイスが役に立ちます。ここでは、がん患者のための支援についてお話します。
友人、家族、および支援サービスといったネットワークをもつことで、がんという診断結果を受けた衝撃に対処することができます。支援サービスは、NPOや患者の会、家族の会などがあります。自分にあった支援サービスをみつけましょう。
がんであるという事実を家族や友だちに話すことをためらう人は多いかもしれません。たしかに最初は動揺するかもしれません。どのように応じればよいかわからないこともあります。ただ話を聞いて欲しいのか、支えてほしいのか、あるいは不安を取り除いてほしいのかを伝えてみましょう。きっと何かしらあなたの力になってくれます。その場合、サポートする家族や友人にも支援が必要となることがあります。必要に応じて家族を支援する「家族の会」があることも忘れないでください。
医師と看護師からなる医療チームは、がんのすべてを扱える専門家集団です。治療をを提供するだけでなく、あなたの質問に答えたり、アドバイスやサポートを提供したりすることができます。また、地域の支援センターやサポートグループに関する情報や補完的代替治療も教えてくれるでしょう。
全国のがん診療連携拠点病院などの施設には、「がん相談支援センター」を併設しています。がん相談支援センターは「がんに関する相談窓口」で、電話でも相談できます。その病院に通院していなくても無料で利用できます。施設によっては「医療相談室」「地域医療連携室」「医療福祉相談室」などの中にあることもあります。
がんと診断されたとき、家族は?治療は?からだの一部を失うの? 死ぬの? などとたくさんの疑問が出てくると思います。それはわからないことがたくさんあり、自分の人生をコントロールできなくなっているからです。これらの問いの答えがでれば、うまく対処でき、自分の気持ちも整理できるでしょう。どんな疑問も書き留めて、医師に質問してください。
自分をいたわることで、診断結果に対する精神的面に対処できるようになります。自分をいたわるとは、以下のようなことを含みます。
・休憩やリラクゼーションの時間をとる
・軽い運動をする
・健康的でバランスの取れた食事を食べる
・熟睡する
・大量の飲酒を控える
・禁煙する
このような困難な状況では難しいかもしれませんが、ポジティブ志向でいることで気持ちが楽になります。前向きなことに注目し、否定的または悲観的なことを考えないようにしましょう。医師や看護師または家族や友人に不安を打ち明けると安心感が得られます。
できるだけ自分を励ましましょう。自分の強さや勇気に誇りをもってください。いい気分で家族や友人との時間を楽しんでください。
がん患者の中には、自分の人生を振り返り、新しい友だちを作り、ライフスタイルを変え、人生を今まで以上に受け入れている人たちがたくさんいます。がんと診断されたのは、あなたひとりではありません。同じ体験をしている人の中に入ることも、がん治療のひとつです。