記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
2017/2/27
記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
「視力検査」というと、眼鏡やコンタクトレンズを購入するときを思い浮かべませんか?
確かに視力検査は、度数の合った眼鏡を買うために欠かせませんが、それだけのために行うものではありません。
今回は、目の健康を維持するための視力検査の重要性についてお伝えしていきます。
なぜ定期的な視力検査が必要なのでしょうか?理由としては、下記のことが挙げられます。
眼鏡やコンタクトを新調したほうがいいかがわかります。特に高齢者の場合、度の合ったレンズを着用するが、転倒などの事故防止に役立ちます。
もし目に問題が起きていたとしても、痛くなることはめったにないのでつい放置してしまいがちです。しかし視力検査を通じて、目の病気を早期に発見することで、多くの場合は完治の確率を高めることができます。
年齢を問わず、2年に1度、視力検査を受けることが望ましいです。
40歳以上の場合、より頻繁な検査が必要なことがあります。また、文字の読めない小さな子どもの場合も視力測定が可能です。
視力の問題は誰にでも起こりうるものですが、眼疾患のリスクが高い人もいます。
以下のいずれかに当てはまる場合は、定期的に検査することが重要です。
・60歳以上
特に高齢者の場合は、「飛蚊症(ひぶんしょう)」「白内障」「緑内障」「黄斑変性症(おうはんへんせいしょう)」など、さまざまな眼病リスクが高まります。
・糖尿病患者
糖尿病の一般的な合併症である「糖尿病性網膜症」にかかる可能性があります。
・学習障害を持つ人
・家族に眼疾患の病歴がある場合
子どもの場合、視力低下などの問題に気づかず、症状を申告しないことがよくあります。ただ、以下のようなサインがあれば、目に問題があるかもしれません。
・テレビの近くに座る
・物を顔のかなり近くに寄せる
・瞬きが多い
・目をこする
・どちらかの目が内側か外側を向いている
もし当てはまる場合は、詳しい検査のため眼科に連れて行ってください。
視力低下や眼病は気づかないうちに進行しているケースがあります。「眼鏡を買うついで」ではなく、目の健康のために定期的に視力検査を受けることをおすすめします。