子供が結膜炎に・・・どうすれば? ~ 症状や対処法について ~

2017/8/16

渡辺 先生

記事監修医師

東京都内大学病院眼科勤務医

渡辺 先生

お子さんの目が赤く充血していたり、かゆそうに目をこすったりしていませんか?今回の記事では子供の結膜炎について、気になる原因や症状、対処法などをお伝えしていきます。

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子供が結膜炎になるのはなぜ?

子供の結膜炎の原因は、結膜炎の種類によって異なります。子供がかかりやすい主な結膜炎としては、「流行性角結膜炎」「アレルギー性結膜炎」「細菌性結膜炎」があります。

流行性角結膜炎の原因

流行性角結膜炎とは、アデノウイルスによって引き起こされる結膜炎で、「はやり目」とも呼ばれます。アデノウイルスはプール熱(咽頭結膜熱)を引き起こすウイルスとしても知られていますが、ウイルス保有者との接触や飛沫を通じて感染するため、プールや温泉など集団生活の場でウイルスに感染し、流行性角結膜炎を発症するケースが多い傾向にあります。

アレルギー性結膜炎の原因

アレルギー性結膜炎とは、目に飛び込んだアレルゲンによって引き起こされる結膜炎です。原因であるアレルゲンの例としては、ハウスダスト、ダニ、ペットの毛、花粉などが挙げられます。

細菌性結膜炎の原因

細菌性結膜炎とは、名前の通り特定の細菌によって引き起こされる結膜炎です。成人の場合は肺炎球菌が原因のことが多いですが、子供の場合はインフルエンザ菌の感染により発症するのが一般的です。

子供の結膜炎にはどんな症状がある?

子供の結膜炎の一般的な症状は、目のかゆみ、目やまぶたの裏側の充血、目やに、目の異物感、涙目などです。流行性角結膜炎の場合は耳前リンパ節の腫脹がみられることもあります。

子供の結膜炎の対処法は?

結膜炎の種類を問わず、対症療法として抗炎症剤やステロイドの点眼を行うのが一般的です。なお、アレルギー性結膜炎の場合は、原因となるアレルゲンを回避することも有効な対処法になります。

子供の結膜炎が大人にうつることはある?

アレルギー性結膜炎の場合は、子供のアレルギー反応が原因で発症するものなので、大人にうつることはありません。ただし、細菌性結膜炎や流行性角結膜炎の場合は大人にうつる可能性があります。特に流行性角結膜炎は非常に感染力が強く、子供との接触やタオルの共用によって家族にうつるケースも多々みられます。タオルなど目に触れるものを使いまわすことは避け、石けんと水でしっかり手を洗うことを習慣化しましょう。台所などの共用スペースをアルコール除菌することも効果的とされる予防法です。

おわりに:子供の目がいつもと違うと思ったら、すぐに病院へ連れていこう

一言で「結膜炎」といっても、結膜炎にはさまざまな種類があります。基本的には点眼薬による治療が行われますが、原因によって対処法が異なる場合があるので、子供の目の異変に気づいたらすぐに病院に連れていくことをおすすめします。

【出典: 下記ホームページを編集して作成】
・国立感染症研究所「流行性角結膜炎とは」 https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/528-ekc.html
・厚生労働省「気管支喘息・アトピー性皮膚炎・アレルギー性結膜炎」 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku03_002.pdf

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