パニック発作と心配性の関係性 − 病院に行ったほうがいいの?

2017/2/22 記事改定日: 2020/4/27
記事改定回数:1回

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

パニック発作とは、不安や心配事で心身に異常が起こることです。心配性の人のなかには、同じような変化が起きることがありますが、心配性で起きる変化とパニック発作で起きる変化にはどんな違いがあるのでしょうか。
この記事は、パニック発作と心配性について解説していきます。

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パニック発作とは?

パニック発作とは、急に激しい不安を感じ、肉体的症状が現れることです。突発的に発症することも多く、以下のような身体的症状が現れます。

  • 動悸
  • 発汗
  • 震え
  • 過呼吸
  • 息苦しさ
  • 吐き気
  • めまい
  • 耳鳴り
  • 強い不安や恐怖感

パニック発作は心臓の病気と似た症状が現れることもあるので、勘違いしてさらに不安に襲われることもありますが、一時的・単発的なパニック発作で心臓に致命的な障害が起きることはありません。

パニック発作で病院に行ったほうがいいのはどんなとき?

パニック発作が重度になると、外出できない、人と接することができないなど、日常生活に大きな支障をきたすケースも少なくありません。以下の状態のときはできるだけ早めに病院に相談するようにしましょう。

  • パニック発作の原因となる特定の場所や状況を極端に避けるようになる
  • パニック発作への恐怖心から社会生活に支障がある
  • 症状がないときも抑うつ気分や不眠など精神的な不調がある
  • 意識を失ったり、動けなくなったりするようなことが度々ある

心配性とパニック発作は違うの?

心配すること自体は悪いことではありません。いろいろなことに心を配ることは、最悪の事態に陥ることを防ぐことにもなりますし、集中力を高めるなどメリットもあります。ちょっと心配性なだけであれば、気にする必要はないでしょう。

心配性は病気ではないので、どのくらいを「ひどい心配性」とするかは判断が難しいところですが、上記で紹介したパニック発作の症状が頻繁に現れるようであれば、心配しすぎることが原因でパニック発作が起こっているかもしれません。一度専門の医療機関に相談しましょう。

また、過度に心配することは、高血圧や免疫低下などの健康上のリスクを高める原因になることがあります。考えかたや行動を変えることで改善することもあるので、一度カウンセリングを受けてみることをおすすめします。

おわりに:心配性はパニック発作や心身の健康リスクの原因になることがある

「心配性」も「パニック発作」も、一時的なものであれば心配する必要はないでしょう。ただし、どちらも慢性化したものや重症なものは心身の健康リスクを高めます。また、心配性自体がパニック発作を引き起こすこともあります。心療内科や心理カウンセリングに頼ることは決して恥ずかしいことではありません。不安なときは専門の医療機関に相談してみましょう。

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