記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
2017/2/8
記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
虫歯ができた、あるいはその疑いがあるときだけ歯医者に行ったほうがよい、という訳ではありません。歯が抜けてしまったときや、歯並びを整えたいときなども歯医者の出番になります。ここでは、歯医者で行われているさまざまな治療についてご紹介します。
これは歯科衛生士が歯をクリーニングすることです。主に歯垢を除去します。
親知らずは歯ぐきの奥に生え、最後の歯は、通常は10代後半または20代前半に生えます。 ほとんどの人には4本の親知らずがあります。親知らずは曲がって生えたり、ほかの歯の下に生えたりすることがあります。このような場合、歯科または口腔外科で抜くことができます。
虫歯の治療法にはどういったものがあるのでしょうか。
クラウンは、実際の歯を完全に覆うかぶせ物の一種です。 金属やセラミックなどでできており、口に固定されます。 クラウンは、歯が欠けたり、虫歯になったり、損傷したりした場合や、歯の見た目を良くするときに使われます。
クラウンに合うように、古い歯を掘削する必要があります。また、クラウンを新たに作るには時間がかかるため、治療したその日にクラウンをはめることはおそらくありません。
根管治療(歯内治療とも呼ばれる)は、歯の中心(根管系)が感染したときに行う治療法です。歯の血液または神経が感染したとき、根管治療が行わないと感染が拡大し、歯を抜く必要が出てくるかもしれません。
治療すれば、すべての感染源を取り除くことができます。根管に詰め物がされた後、歯の穴をふさぐかクラウンで密閉し、再び感染するのを防ぎます。根管治療をする場合、通常、歯科医に2〜3回行く必要があります。
治療で使われる人工の歯にはどういったものがあるのでしょうか。
ブリッジとは、欠けている歯や歯の代わりに使われるものです。ブリッジを支える周囲の歯に合わせて作られます。通常、貴金属とセラミックから作られ、口に固定されます(義歯とは異なり、取り外すことができます)。
義歯は、自然の歯の代わりに取り付けられるものです。総入れ歯はすべての歯の代わりの役目を果たし、部分入れ歯は1本または数本の欠けた歯の代わりの役目を果たします。
義歯は、歯ぐきの型を取って作られます。通常、金属製またはプラスチック製です。部分入れ歯は取り外すことができるので、単独で洗ったり、ほかの歯と一緒に磨くことができたりします。一方、総入れ歯の場合、取り出して洗浄液に浸して洗います。
歯を失うと食べ物を噛むのが難しくなり、食事に悪影響を及ぼし、顔面の筋肉がたるんでしまう可能性があるため、義歯は重要です。
インプラントは、義歯とは異なり歯ぐきに固定させるもので、1本でも複数でも可能です。インプラントをフィットさせるために、チタンスクリューをあごの骨に埋め込んでクラウン、ブリッジまたは義歯を支えます。
口や他の歯に適切にフィットするようにするため、インプラントは準備に時間がかかります。そのため、最初に歯科医に行ったときには利用できないかもしれません。また、インプラントは通常、高価です。歯ぐきがやせ細ったため総入れ歯が難しい場合や、口腔がんになった人、事故で歯をなくした人のように、義歯を着用できない人は、インプラントが歯を入れる最後の手段になるかもしれません。
ブレースは、歯並びを改善するために歯を動かす治療法です。取り外し可能なので、取り出して清掃したり、固定したりすることができます。装着時は歯に固着されるため、はずれることはありません。
ブレースは金属、プラスチックまたはセラミックで作ることができます。目立たない透明なプラスチック製のブレースもあります。
いかがでしたか?歯医者イコール治療、というイメージで考えていると、歯の歯垢を取ってくれることは意外に思われるかもしれません。定期的に歯医者に行く習慣があると、異常が見つかったときも素早く対処できるのでお勧めです。歯の健康のためにも、ぜひ歯医者を味方につけてください。