記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/9/14
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
先日、乳幼児に肺炎を引き起こす「RSウイルス」の患者数が過去最多となっていることが報じられました。
発熱や咳、鼻水などの症状が出た場合、多くの方は「ただの風邪かな?」と思いがちですが、「RSウイルス感染症」という別の病気の可能性があります。ここでは、RSウイルス感染症の症状や感染経路、対処法など全般的な情報をご紹介していきます。
RSウイルス感染症とは、RSウイルスの感染により引き起こされる呼吸器の感染症で、2歳までにはほぼ全ての子供が一度は感染するとされています。
RSウイルスに感染すると、鼻水や微熱、咳などの症状が現れます。多くの場合、こういった軽度の風邪のような症状でおさまるのが一般的ですが、初感染の場合、特に乳児はひどい咳や喘鳴、呼吸困難、そして肺炎や気管支炎などの重い症状に発展しやすい傾向があるので注意が必要です。
RSウイルスの主な感染経路は、RSウイルス感染者のくしゃみや咳などの飛沫、感染者との接触、あるいはウイルスが付着したもの(感染者が触ったドアノブや食器など)に触れたことによるものです。RSウイルスに感染してから症状が現れるまでの潜伏期間は、一般的には4~6日程度といわれています。
RSウイルス感染症には特効薬はありません。発症した場合は、対症療法(症状を和らげる治療)が行われるのが一般的です。
RSウイルスの感染経路は飛沫感染と接触感染です。また、RSウイルスは乳児の間で流行する病気ではありますが、成人や年長の子供でも再感染することがあります。したがって、咳や鼻水など風邪のような症状がみられる子供や大人とは、極力接触を避けることがまずは重要です。日頃から手洗いやうがいを欠かさずに行い、咳などの呼吸器症状がある人が近くにいる場合は、マスクを着用して飛沫感染を予防しましょう。また、接触感染対策としては、日常的に触れるもの(おもちゃや手すりなど)をこまめに消毒剤で消毒するのがおすすめです。
RSウイルス感染症は基本的には軽度の症状で落ち着きますが、特に乳児は初感染した場合、重症化するリスクが高いとされています。小さいお子さんのいるご家庭では、手洗い、うがい、マスクなどでの予防を一層心がけることをおすすめします。
【出典: 厚生労働省ホームページを編集して作成 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/rs_qa.html】
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