記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/22
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「この子、なんだか食欲がないようね」と思っていたら、口内炎ができていた、なんてことはありませんか? 口内炎は辛く、またよく再発します。ここでは、口内炎の原因や対処法について解説します。
大人の口内炎の原因として、疲労やビタミンの欠乏、ストレスや、細菌やウイルス、アレルギー、薬剤の影響などがあります。
子供の口内炎の原因には、以下のものが考えられます。
口の中を噛んだり、熱いモノを食べて火傷をしたことで、口内炎が発症することがあります。最もできやすいとされる口内炎でしす。歩き始めたばかりの赤ちゃんはよく転倒するので、そのとき口をぶつけてできた傷が原因になることもあります。
疲れやストレスによって体の抵抗力が落ちることも、口内炎の発症原因になります。
ビタミンB2などが不足した場合やバランスを欠いた食生活は、口内炎の主な原因のひとつです。
免疫力の弱い子供がウイルスに感染することによって起こります。ヘルペス性口内炎やヘルパンギーナなどの種類があります。
ウイルス性の場合、比較的症状は重くなる傾向にあり、口内炎がたくさんできたり、熱が出たり、倦怠感を感じたりすることがあります。
カビの一種であるカンジダ菌は、通常、誰もが持っている常在菌です。普段は害になることはありませんが、免疫力が低下してカンジダ菌が増殖すると、口内炎を起こすことがあります。
アレルギー反応が原因となることもあります。また、口内炎が非常にできやすい体質で、口内に傷や感染がなくても口内炎ができてしまう子供もいます。バランスのとれた食事や規則正しい生活で発症を抑えることができるといわれています。
種類別に見てみましょう。
頬の内側や唇の内側に、1個、ときには数個が同時にできます。ストレスやビタミン不足が主な原因とされ、ピリピリと常に痛い状態が続き、舌に発症したときは、痛みで非常にしゃべりにくくなります。
唇やノドにできます。たくさんできるうえに強い痛みがあり、ときには40度近い高熱が出ることもあります。
小さな白色の斑点状の口内炎が頬の内側が舌などにできます。乳児にできやすい口内炎です。口角炎の原因となることもあります。
口内炎ができても、とくに乳児の場合は言葉で伝えることができず、機嫌が悪くなったり泣いたりするだけとなります。
たとえば、極端に食欲が落ちたり、脱水症状となるなどの症状も出ますので、なるべく親が早く気づいてあげるようにしましょう。
他には以下の対処をすることが有効となるでしょう。
口の中を清潔に保つため、うがいや水飲みを多く行なう。こまめに歯を磨く
熱すぎるもの、冷たすぎるもの、酸っぱいものを避けましょう。牛乳やうどん、おかゆ、パンプキンスープがおすすめです。
蜂蜜には、殺菌、消炎作用があるといわれています。
なお、アフタ性口内炎は10日前後で自然に治癒しますが、ウイルス性口内炎の場合や、次々にたくさんできたり、なかなか治らないなどのときは、小児科を受診しましょう。
また、ヘルペス性口内炎の場合は、抗ウイルス薬の処方が必要になることもあります。
以下のような方法を実践してみましょう。
ストレスをためないこと、疲れをためないこと、質のよい睡眠をとることが重要です。喫煙や過度のアルコールも控えましょう。
歯磨きをさぼらず行ない、うがい、手洗いも実践しましょう。
卵、シイタケ、ブロッコリー、ほうれん草、レバー、チーズ、キャベツ、ブロッコリ、小松菜、ジャガイモ、レモン、キウイなどがビタミンBを多く含みます。
ビタミンを吸収しやすくするために、牛肉・豚肉・鶏肉、フカヒレ、いくら、納豆、サンマ、すじこなど、タンパク質を多く含む食べ物も一緒に摂りましょう。
ビタミンBの入ったサプリメントで補うことも有効とされます。
口内炎は、長引いたり、一度に複数できることもあり、そのようなときはモノを食べたり、しゃべることもままならなくなります。子供が辛そうなときは、迷わず病院に連れていきましょう。