記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/22
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
生理前の症状として、よく腹痛や吐き気などが取り上げられますが、中には「いつも口内炎ができる」という方もいます。では、この生理前の口内炎の原因とは何でしょうか?再発を予防するにはどうすればいいのでしょうか?
口内炎にはいくつか種類がありますが、生理前にいつも口内炎ができる場合は「アフタ性口内炎」の場合が多いです(「アフタ」とは、口腔粘膜にできる、縁が周囲よりも赤い円形の潰瘍のことです)。アフタ性口内炎は過労やストレス、ビタミン不足などによって引き起こされる場合もありますが、生理前に発症する場合はホルモンバランスの変化が主な原因と考えられます。
生理前にできる口内炎は、特別な治療をしなくても1~2週間で改善する場合がほとんどです。早く治したいという場合は、下記の方法をお試しください。
熱い食べ物や飲み物だけでなく、しょっぱいものや酸っぱいもの、辛いものも口内炎を悪化させる恐れがあります。これらの摂取を控えましょう。
アセトアミノフェンやイブプロフェン配合の鎮痛薬を服用することによって、口内炎の痛みや炎症を抑えることができます。
副腎皮質ステロイド抗炎症薬は、腫れや痛みを軽減するので口内炎の治療に効果的とされています。
水やマウスウォッシュ、うがい薬などで口をすすぐことで感染を防止し、治癒までの期間を短縮させることができます。
例えば、栄養不足によって口内炎が発生している場合は、食生活を改善させることで口内炎の再発を予防することができますが、ホルモンバランスの変化が原因の場合は、残念ながら根本的な予防策はありません。ただ、日頃から栄養バランスのとれた食事を心がけ、口内炎を誘発する飲食物を避け、食後にしっかり歯を磨くといった生活習慣によって、再発リスクを減らすことができると考えられています。
生理前の口内炎はホルモンバランスの変化によって引き起こされるものがほとんどですが、食生活の乱れや口腔環境の悪化によって、ますます口内炎が再発しやすくなってしまう可能性があります。日頃からバランスのよい食事、定期的な歯磨き、十分な睡眠を心がけ、再発リスクを最小限に留めましょう。