記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
2017/2/13 記事改定日: 2020/4/27
記事改定回数:1回
記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
赤ちゃんのトラブルで多いものに、おむつかぶれがあります。赤みをおびたりブツブツができたりした皮膚は、痛そうでかゆそうで見ているだけでもつらくなります。できるだけ早く治してあげたいですし、できないように対処してあげたいですよね。
この記事では、赤ちゃんのおむつかぶれの原因と予防法について解説していきます。
おむつかぶれとは赤ちゃんのおしりや性器周辺にできる赤みや発疹のことです。
いわゆる皮膚炎の一種であり、基本的には軽度の症状ですむことが多いですが、おしり全体や太ももにまで広がることもあり、治るまで長引くこともあります。
おむつかぶれのおもな症状は以下の通りです。
おむつをかえるときやおしりをふくときに痛がる素振りを見せたり、お風呂でお湯をかけたときに痛がる素振りを見せたときは、おむつかぶれができ始めているかもしれません。
また、おむつを外したときにかこうする素振りを見せることもあります。
赤ちゃんは自分の言葉で不調を伝えることができませんので、おむつかぶれの症状やでき始めの変化を見落とさないように気をつけましょう。
赤ちゃんの皮膚は非常にデリケートでバリア機能もまだまだ未熟です。
おむつかぶれは、デリケートな皮膚がふやけてダメージを起こすことがおもな原因です。そして、ダメージを受けた部位にさらに尿や便が刺激を与え悪化してしまうという悪循環に陥っているケースもあります。
また、おむつかぶれが悪化すると、皮膚の常在菌の一つであるカンジダ(カビの一種)が外陰部を中心に異常増殖するケースもあります。
おむつかぶれを予防するには、こまめにおむつを交換することが大切です。できるだけ一回の排尿、排便の度に速やかに交換するようにしましょう。
また、むれて皮膚に赤みがあるときは悪化を防ぐため、外陰部や臀部をこまめに洗って清潔に保つようにそてください。
おむつかぶれをできるだけ早く治すには、次のような対策がおすすめです。
また、これらの対策を行ってもおむつかぶれが改善しない場合は病院で治療を受けるようにしましょう。とくに皮膚のびらんや湿疹は重症化のサインです。セルフケアだけでは対処できないケースも多々ありますので、早めに受診しましょう。
赤ちゃんの肌はとてもデリケートです。おむつかぶれ自体は決してめずらしいことではありませんので、なってしまっても自分を責めないでください。おむつメーカーを変更したり、おむつ交換やおしりを拭くときにひと手間かけて予防してあげましょう。
ただし、カンジダ症などのほかの皮膚炎と見分けがつきにくいので、治りが遅いときは早めに病院に相談してください。