赤ちゃんが生まれたら④~赤ちゃんの睡眠トラブル~

2017/2/14

佐藤 典宏 先生

記事監修医師

産業医科大学第1外科

佐藤 典宏 先生

念願の可愛い赤ちゃんとの生活には、
「なかなか寝付いてくれない」「夜泣きがひどくて・・・」
といった睡眠トラブルもつきもの。
そんなときはどうすればいいのでしょうか?
新米ママなどお困りの方向けにまとめました。

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赤ちゃんの睡眠パターン

赤ちゃんの眠りのパターンは実にさまざまです。長時間眠る子もいれば、短時間しか眠らない子もいます。夜通し寝る子もいれば、何度も起きてしまう子もいます。

赤ちゃんは独自の睡眠リズムを持っているため、ほかの赤ちゃんと同じリズムになることはまずありませんし、あなたの睡眠リズムとも異なります。

ママが寝たり休んだりするためのコツは?

基本的にママは、赤ちゃんが寝ているときに寝ることが望ましいのですが、空腹などで泣かれて十分な睡眠がとれない場合があります。

そんなときは、赤ちゃんの睡眠パターンの先読みがおすすめです。よく空腹で泣いてしまう子なら、寝る前に母乳を飲ませることで赤ちゃんは熟睡します。そうすることでママも睡眠をバッチリ確保できるのです(ただし、ご飯の時間と眠る時間の間に少し時間を設けるようにしてください。食べてから寝る習慣が染み付いてしまいます)。

また、母乳を飲ませているうちに赤ちゃんが少し眠ってしまうタイミングがあります。そんなときは赤ちゃんが飲み終えるまで(あるいは完全に寝てしまうまで)授乳を続け、ちょっと息抜きできる時間を手に入れてください。

赤ちゃんに昼夜のリズムを覚えてもらうには?

夜間と昼間の区別を赤ちゃんに教えるのは、とてもいいことです。次の方法を試してみてください。

<昼間>
日中はカーテンを開けて遊んであげましょう。
赤ちゃんが眠ってしまった場合ですが、物音について過度に心配しなくても大丈夫です。一定の騒音がある場所でも眠る訓練になります。

<夜間>
以下を試すうちに、赤ちゃんは夜を実感できるようになります。

・ライトを暗くする
・話す頻度を減らし、小さな声で話す
・ご飯を食べ終わり、赤ちゃんの様子が変化してきたらすぐに床に戻す
こうすることで、ひとりで眠ることにもだんだん慣れていきます。
・必要がない限り赤ちゃんを移動させない
・赤ちゃんと遊ばないようにする

赤ちゃんを寝させるには?

以下のように、就寝前のルーティーンを決めるのが効果的です。

・お風呂
・パジャマや新しいおむつに変える
・歯を磨く
・寝かせる
・寝る前に本を読み聞かせる
・部屋のライトを暗くしてリラックスさせる
・おやすみのキスをして抱きしめる
・寝るときに子守歌などの音楽を聞かせる

子どもが大きくなってもこの方法は有効です。
寝る前に刺激や興奮を与えすぎると再び目を覚ましてしまうので、読書のような穏やかでリラックスできることをしながら過ごしてください。

赤ちゃんに必要な睡眠時間は?

大人と同じように赤ちゃんの睡眠パターンは変わっていくものなので、時間には個人差がありますが、年齢別の平均睡眠時間(日中の昼寝を含む)や眠りの特徴を下記にまとめました。

新生児

幅が広いですが、8~18時間の間が基本的です。ほとんどの新生児は、目が覚めている時間より眠っている時間のほうが長いでしょう。

ミルクが欲しくなったり、あるいは暑すぎたり寒すぎたりすると、途中で起きて睡眠を妨げることがあります。

生後3~6ヵ月

新生児と比べて、夜にミルクを与えることが少なくなるため、一度に長く眠れるようになります。生後4ヵ月までに、夜に寝る時間が日中よりも2倍長くなります。8時間以上寝る子もいますが、ここでも個人差があります。

生後6~12ヵ月

夜にミルクを与える必要がなくなるため、中には夜間に最大12時間寝る子が出てきます。歯が生えるムズムズや空腹感で、夜中に目を覚ましてしまうことがあります。

1歳

1歳になると、合計約12~15時間寝るようになります。

夜泣きへの対処法

新生児のうちは夜間に何度も起こされるため、ママの疲れが非常に溜まりやすくなります。
旦那さん(あるいは家族)に助けを求めるようにしてください。母乳ではなく粉ミルクなら、男性でも与えることができます。
旦那さんが慣れれば、母乳の場合でも、夜中に母乳を瓶に入れておいて赤ちゃんに与えられるようになります。

日中や夜間で役割を交代し、お互い睡眠が確保できるよう協力することが大切です。シングルマザーなどの場合は、友達や親戚にお願いして数日間来てもらい、睡眠が取れるようにしてください。保健師に相談するのもいいでしょう。

おわりに

どんな赤ちゃんも睡眠パターンは変化していくものです。うまく寝かしつけられる日があっても、翌日は2時間おきに起こされる・・・なんてこともあるかもしれません。
疲れを溜めすぎないよう息抜きしながら、長い目で赤ちゃんの成長を見守ってください。

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