お酒を飲んでいるときにしゃっくりが出てしまうのはなぜ?

2017/8/24

山本 康博 先生

記事監修医師

東大医学部卒、独立行政法人国立病院機構東京医療センター

山本 康博 先生

「お酒の席でしゃっくりが急に出て困った・・・」という経験のある方も多いと思いますが、お酒を飲むとしゃっくりが出るのはなぜでしょうか?
この記事で原因や対処法を紹介します。

お酒でしゃっくりが出てしまう原因は?

ほとんどのしゃっくり(医学的には吃逆(きつぎゃく)と言います)は横隔膜に何らかの刺激が加わることによって起こります。
その中でも、お酒が原因でしゃっくりが起こりやすくなる理由には以下のようなものがあります。

お酒と体の温度差による横隔膜への刺激

冷たいものや温かいものなど体内の温度と温度差があるものを飲むと、急激な温度変化に身体が驚き筋肉を収縮させます。
胃や腸など、周辺の筋肉が収縮して横隔膜が刺激されることでしゃっくりが出やすくなります。

胃の拡大による横隔膜への刺激

また、お酒をたくさん飲むと胃腸が急激に拡大します。
この変化に応じて横隔膜も刺激されるためにしゃっくりが発生しやすくなります。

笑い声、大きな声を出すことのよる横隔膜への刺激

お酒の席では人と話したり、笑ったり、大声で話したりする機会も多くなります。
たくさん話したり大きな声を出すと、体内に大量の空気が取り込まれて横隔膜の動きが活発になって刺激が加わりやすくなります。

アルコールによる中枢神経への刺激

アルコールは中枢神経に作用し、刺激を与えます。
中枢神経は横隔膜と関係しているので、中枢神経への刺激が横隔膜に影響して「中枢性しゃっくり」と呼ばれるしゃっくりが現われる場合があります。

【出典: 厚生労働省ホームページを編集して作成 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-02-003.html

お酒によるしゃっくりを止める方法は?

ほとんどのしゃっくりは自然に止まりますが、「すぐに対処したい!」という場合は以下のような方法を試してみてください。

耳の奥を押す

両耳に人差し指を入れて耳の奥を30秒~1分ほど押す方法が効果的といわれています。
ただし、耳の皮膚はデリケートなので力加減には気をつけましょう。

また、呼吸器官や循環器官に持病がある方はこの方法を行わないでください。

息を止める

10秒ほどかけて息を吸い、15秒間息を止めてゆっくり吐き出すという方法です。
血液中の二酸化炭素濃度が上がることで、脳からの「しゃっくりを起こす」という指令が伝わりにくくなります。
また、呼吸をとめることで横隔膜のリズムが正常に戻りやすくなります。

水を飲む

水を飲んでしゃっくりを止める方法は2つあります。
1つ目はコップに入れた冷水を一気に飲む方法です。

2つ目はコップの反対側から水を飲むという方法です。
普通に水を飲むときはコップのふちの手前側から飲みますが、この場合はコップのふちの奥側に口をつけて水を飲みます。
コップの中央にあごが乗るような状態になるので、そのまま顔を上げると当然水はこぼれてしまいますが、頭を反対側(奥側)に深く倒すようにすると水をこぼさずに飲むことができます。

いずれの方法も、ポイントとなるのは迷走神経(脳から胃へ走る神経)が刺激されることです。
また、水を飲んでいるときには呼吸がしにくいために血液中の二酸化炭素濃度が上昇し、その影響でしゃっくりが止まるのではないかとも考えられています。

お酒が原因のしゃっくり、抑えることはできる?

お酒によって起きたしゃっくりは通常であれば数時間後には止まっていることがほとんどです。
しかし、発症から3日以上が経過しても抑えられない場合は他の病気が潜んでいる可能性があるので、医師の診察を受けたほうが良いでしょう。

おわりに:お酒によるしゃっくり、飲みすぎも原因のひとつ。適度な飲酒を心がけよう

お酒の席ではしゃっくりが発生しやすい条件がそろっています。
また、お酒そのものにもしゃっくりを誘発する可能性があるので、飲みすぎには注意しましょう。

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