記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/29
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
アドラフィニルはモダフィニルの前駆物質であり、アドラフィニルは体内で代謝され、モダフィニルを生成します。どちらもアンフェタミン様作用を伴わない精神刺激薬です。
アドラフィニルは、合成向知性化合物です。モダフィニルのプロドラッグ(前駆物質)であり、アドラフィニルを補給すると体内のモダフィニル濃度の増加をもたらす効果があります。アドラフィニルを補給することで覚醒度を高めます。 アドラフィニルは中枢神経刺激薬ですが、機能亢進は起こりません。代わりに、眠気を覚ます効果があります。
アドラフィニルの補給により、記憶力の向上につながる可能性がありますが、この効果を確認するためにはさらなる研究が必要だとされています。アドラフィニルはモダフィニルの代わりとして作用します。モダフィニルの正確な作用を調べるためにはさらなる研究が必要です。
モダフィニルは、ナルコレプシーや過剰な日中の眠気の治療において使用されますが、アドラフィニルに関する安全性の情報は十分ではありません。アドラフィニルは肝臓でモダフィニルに代謝されるため、理論的には肝障害を起こしえます。安全性に関する証拠がないため、アドラフィニルの長期的な補給は推奨されていません。アドラフィニルとモダフィニルは、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)によって、非特異的な刺激剤として禁止されています。
・アドラフィニルは非特異的な刺激剤に分類され、2014年の禁止物質リストの第6章のもと、WADAによって禁止されています。
・眠気を抑える効果と長い半減期のため適切な睡眠を望む場合は、午前中以降はアドラフィニルをとるべきではありません。
アドラフィニルの標準服用量は、600〜1,200mg/日であり、これはナルコレプシーを治療する目的のもと、600mgを1日2回(朝と昼)、または覚醒時に1日に1回600〜900mgのいずれかであると報告されています。モダフィニルの方が、医薬品として適しているため、この目的のためにアドラフィニルは使用されなくなりました。睡眠を損われるため、午後と夕方にはアドラフィニルを服用しないでください。アドラフィニルは週に3回、最長5カ月間の服用が一般的です。