記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/9/20
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
牛乳の「凝乳と乳漿」から作り出されているので、カゼインプロテインは凝乳です。カゼインプロテインはゲル形成能力を持つ食品タンパク源であり、腸運動性を遅くして食物繊維のようにゲルを形成するため、ゆっくりと吸収されます。水を加えることでプリンを作ることもできます。
カゼインプロテインは、2つある乳タンパク質の一つです(もう一つはホエイプロテインです)。
消化の遅いタンパク質の代表として知られていて、アスリートやボディビルダーの間では睡眠前などに摂取することで長時間にわたって安定的に体にアミノ酸を送り続けるために利用されています。
ホエイプロテイン
他のプロテインサプリメントと同じように、カゼインプロテインのサプリメントも、食事からどのくらいタンパク質を摂取しているかに応じて摂取量が変わります。タンパク質摂取目標は人によって異なりますが、一般的な基準は以下の通りです。
・アスリートであったり、除脂肪筋肉量を保ちながら体脂肪を落とそうとしていて非常に活発に運動をしている人は、毎日体重1kgにつき1.5~2.2gを摂取すると良いでしょう。
・ほとんど体を動かさなかったり、身体組成を変化させようと考えていない人は、毎日体重1kgにつき0.8g以上を摂取すると良いでしょう。
カゼインプロテインのサプリメントは、まず食事からタンパク質を摂取した後に、上記の範囲に合うために必要な量を摂取するべきです。食品タンパクだけでこの範囲が十分に満たされている場合、プロテインサプリメントは必要ありません。
肥満である人(体脂肪が男性では20%、女性では30%以上である、あるいは筋肉量の値がそれほど大きくないもののBMI指数が30より大きい場合)は、上記の推奨摂取量に正確に従うべきではありません。肥満である状態によって、必要な摂取量を超えてしまうからです。この場合、過体重BMIであると仮定した場合の体重に基づいて目標を計算しましょう。
カゼインプロテインは分解がゆっくりであり、それを狙って摂取するわけですが、あまり取りすぎると分解が遅い分腹部の膨満感につながる可能性があるので注意しましょう。