ストレスで現れる心と体の症状は、どうやって和らげればいいの?

2017/9/1 記事改定日: 2019/4/19
記事改定回数:1回

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

誰もが多かれ少なかれ、ストレスを抱えて生きています。ただ、ストレスを溜めすぎてしまうと、心身にさまざまな症状が現れることがあります。今回の記事では、ストレスによって引き起こされる症状や対処法などをお伝えしていきます。

ストレスって原因ってなんだろう

ストレスとは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです。また、ストレスを受けたことで現れる心身の反応は「ストレス反応」と呼ばれ、生まれつきすべての生物に備わっています。

「ストレス=心身に悪い影響を与える」と思われがちですが、実はストレスには良いストレス(ユーストレス)と悪いストレス(ディストレス)があります。先ほど述べたように、ストレスは外部からの刺激によって引き起こされるものですが、日常の中で起こるあらゆる変化が刺激になります。つまり結婚、出産、就職、進学といった喜ばしい出来事もストレスになり得ますが、これらは良いストレスに分類されます。

ストレスの原因は外部からの刺激ですが、悪いストレスになりうる刺激としては、具体的に以下のものが挙げられます。

  • 身近な人の死
  • 離婚
  • 低所得などの経済的な問題
  • 職場の人間関係の悪化
  • リストラ
  • 食習慣の乱れなど栄養上の問題
  • 慢性的な病気や痛みなどの身体的な問題

ストレスで現れる症状は?

ストレスによる症状の現れ方には個人差がありますが、主に以下の症状が現れます。

身体的な症状

  • 動悸、息切れ
  • 頭痛
  • めまい
  • 発汗
  • 口の渇き
  • 胃腸症状(腹痛や胃のむかつき、下痢など)
  • 筋肉の凝り
  • 睡眠障害
  • 食欲や性欲の低下

精神的な症状

  • 不安で気持ちが落ち着かない
  • 抑うつ症状

ストレスが病気を引き起こすことも!

長期にわたってストレスを受け続けると、以下の病気に発展する可能性があります。

  • うつ病
  • 摂食障害
  • 心臓病
  • 高血圧
  • 月経不順
  • 性機能障害
  • 過敏性腸症候群

ストレスとうまくつきあう方法はある?

これまでお伝えしてきたように、悪いストレスはさまざまな心身の不調を引き起こします。症状を軽減あるいは予防するためには、ストレスとうまくつきあっていくことが大切です。おすすめの方法をご紹介します。

定期的に運動する

運動はストレスを消してくれるわけではありませんが、ある程度緊張状態から解放させてくれるので、頭の中がすっきりし、落ち着いて対処できるようになります。

主導権を握る

「こんな問題は解決しようがない」と受動的な態度をとっていると、ストレスは悪化します。「自分では何もコントロールできない」という感覚こそがストレスを増やし、幸福感を遠ざける主要な原因なのです。ストレスとうまくつきあっていくためには、考え方の主導権を握って本質的に自立し、解決策を見つけやすくすることが欠かせません。

人とのつながりを大切にする

友人と話すことで悩みを解決する方法が見つかったり、楽しく過ごすうちにストレスが軽減されたりします。人とのつながりを大切にしましょう。必要なときに助けを得られるかどうかは、ストレスの感じ方に大きく関わってきます。

自分の時間を大切にする

仕事やタスクに追われて趣味や遊びの時間が確保できなくなると、ストレスはどんどん溜まってしまいます。ゆっくり休んだり、趣味に打ち込んだりといった自分のための時間をもちましょう。

賢く働く

「賢く働く」というのは、仕事の優先順位を適切に判断することです。タスクや仕事はいつでも存在するものなので、ゼロにすることはできません。そこは割り切って、優先順位の低いものは後回しにし、その日にどうしてもやらなければいけないことを片付けるスタンスにしましょう。

変えられないものを受け入れる

困難な状況は簡単に変えられるものではないかもしれませんが、中には変えられることもあります。例えば、会社が破産して人員の解雇を行っていること自体はどうにもならないですが、新しい仕事を探すことはできます。そういう状況では前向きに、できることに集中することが大切なのです。

ストレスの対処に使える薬はある?

ストレスによるイライラや興奮などの神経症状などを改善する薬もありますので、日常生活上の対処方法を行ってもストレスによる不快症状が改善しない場合は使用してみるのもおススメです。

市販薬としては、柴胡加竜骨牡蛎湯や黄連解毒湯など精神を落ち着かせる効果のある漢方薬や、アロパノール®やイララック®などいらだちを改善させる作用のある生薬を配合したものなどがよいでしょう。

ただし、市販薬を使用しても改善が見られない場合には、気分障害や不安障害など精神科・心療内科での治療が必要になる病気が背景にある場合もありますので、一度病院を受診して診察を受けるようにしましょう。

おわりに:まずは自分なりのリラックス方法を見つけることから始めよう

物事のとらえ方を変えるだけで、ストレスを感じる度合いは大きく軽減されるものですが、考え方を今すぐ変えるのは難しいかもしれません。まずは体を動かしたり、落ち着けるカフェでまったり過ごしたりといった自分なりのリラックス方法を見つけるところから始めていきましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

ストレス(364) 原因(609) 症状(559) 対処法(192)