葉酸

2017/9/11

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

葉酸は、葉酸塩の合成型であり、乳児の神経管欠損を予防する役割が最もよく知られている、必須のビタミンBです。一般的な健康を補助する効果もありますが、多量に摂取すると、有害である可能性があります。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
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概要


葉酸はビタミンB9とも呼ばれるビタミンの一つです。

ほとんどの野菜などに低レベルですが含まれており、特に胎児や新生児の成長に必須の役割を果たしているビタミンです。また、DNAのメチル化というメカニズムをサポートするとても重要な役割があります。

葉酸のサプリメントは子どもを妊娠しようとしている女性によく推奨されています。これは、胎児の神経管が形成されているときに胎児への葉酸供給が不十分であり、食物の強化と補給の組み合わせが大きく妨げられることによって引き起こされる神経管閉鎖障害を防止する上で重要です。

また、メチル化のプロセスでは葉酸は最終的に5-メチルテトラヒドロ葉酸(5-MTHF)として知られている分子となって働きます。葉酸サプリメントの中には初めからこの形をとっているものもあり、優れた効果を発揮すると期待されますが高価です。葉酸は体内でメチオニン回路というサイクルの中の分子として働き、S-アデノシルメチオニン(SAMe)の形になります。SAMeはメチル基供与体(メチルドナー)としてメチル基の供給を行う分子です。ちなみにSAMeは消費された後にホモシステインに変換されますが、このホモシステインが増加すると心血管リスクが上昇します。ホモシステインの減少をねらって葉酸を含んだビタミンB群サプリメントを併用することがよくあります。

このように葉酸とSAMeは切っても切れない関係にあるというわけです。

ただし、葉酸は他のビタミンBと異なり、高用量で服用した場合副作用が出る可能性があります。

RDAの250%までのレベルの葉酸値に長期間さらされると、がん、特に高齢者における、大腸がんの割合が相対的に増加する可能性があります。

この説はカナダと米国において葉酸の強化を導入した際に、大腸がんの率が急激に上昇したことによって証明されています。 ビタミンBの中でも、日常生活における葉酸の摂取は、バランスを取りながら行うべきであり、特に意図した目的がなければ、高すぎる摂取量は避けた方がいいかもしれません。

摂取方法


低用量の葉酸を補給することは、健康な食事と併せて、すべての葉酸代謝産物のレベルを維持するのに十分です。高用量のL-メチルフォレートは多くの人にとって必要ではありませんが、MTHFR酵素に遺伝的変異があると疑われる人にとってはL-メチルフォレートの形態で摂取する方がいいかもしれません。

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