食事制限だけのダイエットはNG! ~ 運動する習慣も作ろう ~

2017/9/4

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

ダイエットと聞くと食事制限というイメージが強いでしょう。
しかし、食事制限と同時に運動をすることでより効果的に減量ができ、減量後もその体重や体型を維持しやすいことがわかっています。
この記事で、ダイエットに運動が推奨される理由を見ていきましょう。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

食事制限だけでやせるのがダメな理由

食事制限だけで痩せようとすると、いわゆる“リバウンド”を招く可能性が高まります。
食事制限のみのダイエットは脂肪と同時に筋肉量を低下させる傾向が高く、基礎代謝が落ちやすくなってしまうからです。そのため、食事制限をやめたとたんに体重が減量前と同じくらいあるいはそれ以上になるリスクがあります。

さらに、筋肉量が落ちると体脂肪が増えやすくなるため、ダイエット前よりも体型が気になる、皮下脂肪や内臓脂肪がついた・・・などのデメリットが生じる可能性も否定できません。

そんな問題を解決してくれるのが運動です。
特にウォーキングやジョギングなどの有酸素運動と筋トレなどの無酸素運動を組み合わせれば、消費カロリーを増やすことと筋肉を鍛えることを同時に行うことができるので、リバウンド防止に効果的だと言えます。

ダイエットにつながる運動:有酸素運動

有酸素運動とは、ウォーキング、軽いジョギング、サイクリング、エアロビクスダンスなどに代表される、筋肉への負荷が比較的軽い運動のことです。
酸素を使って体内の糖質・脂質をエネルギーに変換するため、血中のLDLコレステロールや中性脂肪、体脂肪などの減少に効果があると言われています。

ここでは、健康的なダイエットの助けとなる有酸素運動を紹介します。

おすすめの有酸素運動とは

・ウォーキング(早めの速度で)
・ジョギング
・水泳
・サイクリング
・社交ダンス
・エアロビクスダンス

有酸素運動であれば、種目による効果に差はほとんど見られません。
目安としては「少しきついな」と感じるくらいの運動を、1日30分~1時間または1週間で合計3時間以上行うのがおすすめです。

【出典: 厚生労働省ホームページを編集して作成 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-072.html

ダイエットにつながる運動:無酸素運動

無酸素運動は短い時間に強めの負荷がかかる運動を指します。
代表的な種目は短距離走や筋トレなどで、時間当たりのエネルギー消費量が多いです。
以下にダイエットに効果的な無酸素運動をあげます。

おすすめの無酸素運動とは

・短距離走
・腕立て伏せ
・スクワット
・ダンベルを使った筋トレ

特に筋トレは10~15回程度の回数を1~3セット程度の範囲で行うと良いでしょう。
ただし、一気に筋肉への負荷がかかりやすい無酸素運動において無理は禁物です。
筋肉には疲労からの回復時間が必要なので、トレーニングの間隔を調整して充分な休養を取りましょう。
無酸素運動は毎日よりも、2~3日に1回・1週間に2~3回ほどのペースで取り組むと継続しやすくなります。

【出典: 厚生労働省ホームページを編集して作成 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-055.html

おわりに:日常生活にも運動習慣を取り入れ、やせやすい環境を作ろう

ダイエットに運動が効果的な理由について、おわかりいただけたのではないでしょうか。
食事制限だけではなく運動を一緒に行うことでより健康的に減量することができます。

また、ダイエットで減量した後の体重や体型を維持するには運動を習慣づけることが大切です。日頃からできる範囲で積極的に運動し、リバウンドしにくい体内環境に整えていきましょう。

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