ヨウ素(ヨード)

2017/10/12

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

ヨウ素は、甲状腺機能のための鉱物であり、主にヨウ素添加食塩、魚、海藻に最も多く含まれています。 またヨウ素は、ダイエットサプリとして、世界中で使用されています。

概要


ヨードは、食事に含まれる必須ミネラルであり、甲状腺ホルモンの主な原料です。また、認知能力と胎児の発達において重要な役割を果たしています。

ヨードは、活性型甲状腺ホルモンT3およびT4の中心であり、ヨード欠乏はこれらのホルモンの減少に繋がり、認知症やあるいはクレチン症の原因となることがあります。

ヨードは重要なミネラルではありますが、それほど人気のあるサプリメントではありません。
というのも多くの料理に使われる食塩にはヨウ素が添加されているので先進国ではヨード欠乏は稀だからです。

ヨード欠乏でない健常な人が高用量のヨードを補給しても、容易に排泄されるため大きな効果を発揮するとは考えられていません。

未処理の海藻(主に昆布)などあまりに大量に長期間摂取すると良性の甲状腺腫の原因になることがあります。また背景に甲状腺疾患をかかえている人であれば甲状腺に対する毒性を及ぼす可能性があります。

基礎知識

混合注意

食塩(化学的には塩化ナトリウムですが、ヨードも含まれています)

摂取方法


ヨードの必要量はヨード欠乏を回避するように設定されており、ヨードの欠乏は先進国ではまれです。以下の要件をすべて満たしている場合にのみ、ヨード補充を考慮する必要があります。

・加工食品を積極的に避けている菜食主義者または完全菜食主義者。または魚を食べることがなく、加工食品を避ける肉食家。
・食事に塩を追加しない
・海藻や海藻をベースにした製品(寿司など)

すべての基準が満たされていると仮定すると、ヨウ素摂取量の推奨は1日当たり75~150μg(マイクログラム)または0.075~0.15mgである傾向にあります。

高用量の摂取は、本質的には危険ではありませんが、500μg以上の摂取で甲状腺ホルモンの、わずかな抑制がある可能性があります。

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