記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/10/16
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
コンブチャは緑茶と紅茶を作る植物であるチャノキが発酵したものです。健康的な飲料とされていますが、誤った方法で作ると毒性を生じ、過去に複数の死亡例もあります。
コンブチャは、紅茶キノコ(生理活性のキノコは含まれていませんが)とも呼ばれます。
昆布とは違うので気をつけましょう。チャノキから作られる発酵茶で、砂糖と菌を加えた後に1週間発酵させた緑茶や紅茶を指します。
発酵の過程によって、様々な酸性化合物が生成されます。これらが解毒作用と抗酸化作用を持ち、健康に良いとされています。また、長生きにもつながると考えられています。
コンブチャは人気ですが、実際に健康に与える影響についてはエビデンスを欠いています。コンブチャには他の茶よりも多くの抗酸化物質が含まれていますが、緑茶カテキンやビタミンCといったその他の基準で比較できるほどの証拠はありません。
コンブチャはその主要な生理活性成分であるサッカロラクトン(saccharolactone)によって解毒作用を持つという説がありますが、臨床試験は行われていません。
誤った衛生管理を行ったり、発酵時間を長く取りすぎてしまうと、コンブチャが毒性を生じ、飲むと死に至ることもあります。大抵の場合、個人がコンブチャを作った際にこういった毒性はみられますが、コンブチャを飲みすぎた(14ozを超えて)ことで死に至った例もあります。コンブチャの効果を裏付ける証拠のほとんどはネズミを検体とした実験の結果であり、その危険性を裏付ける証拠のほとんどは人体にもあらわれています。よって、健康増強のためにコンブチャを飲むことは推奨されていません。
チャノキ(コンブチャのもととなる植物)
・誤った作り方を用いてしまうと有害なものになり、ときに死に至ることもあると指摘されています。
コンブチャの摂取後に健康被害があったという報告がいくつかあります。これは過度の発酵によって生じた毒素、病原体、もしくは過剰な酸によるものだと考えられます。このような潜在的な危害があるため、定期的なコンブチャの摂取は推奨されていません。
稀ではありますが、最もひどい健康被害は4オンス(125ml)以上飲んだ後に起きています。よって、有害な作用のリスクを最小限にとどめるためには、1日に4オンス以上のコンブチャを飲むべきではありません。コンブチャを家庭で作る場合、衛生的な環境で正しい方法で作られたもので、発酵期間が1週間より短いものであれば飲んでも安全です。