記事監修医師
前田 裕斗 先生
2017/9/12 記事改定日: 2019/9/26
記事改定回数:1回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
月経(生理)中であってもプールに入ることはできますが、プールから出た後にはいくつか注意すべきことがあります。この記事で、生理中のプールで気をつけることを詳しく見ていきましょう。
結論を述べると、生理(月経)中でもプールに入ることはできます。「プールは雑菌が多いから生理中は避けたほうが良い」というイメージがあるかもしれませんが、腟内にプールの水の雑菌が入ることはほとんどありません。また、プールの水圧によって水中で経血が出るということもめったにないので、生理中は必ずしもプールに入っていけないわけではないのです。
上の項目で述べたように、生理(月経)中にプールに入ることに問題はありません。ただ、生理中の体は通常時とは異なるため、以下のような注意点があります。
冷たいプールに入るとどうしても体が冷えてしまいます。冷えは生理痛の悪化や体の不調を招く大きな原因なので、できれば避けたいところです。生理中は特に、プールの後は温かいシャワーを浴びたり、温かい飲み物を飲むなどして、体を冷やさないように気をつけましょう。
プール内の雑菌が直接腟の中に入るという心配はほとんどありませんが、プールでナプキンやタンポンを使った場合は、プールから上がったら必ず清潔なものに交換しましょう。これは、ナプキンやタンポンに吸収された水から細菌が繁殖する可能性があるためです。
周囲への気遣いやマナーも忘れないようにしましょう。プールから上がったときや更衣室で経血が流れてしまうと、本人はもちろん、周囲の人も気まずい気持ちになりがちです。
水泳大会や授業などで生理中にどうしてもプールに入る必要があるときは、ピルを使ってあらかじめ生理を早める(もしくは遅くする)という方法もあります。患者の体質や医師の診断によりますが、中用量ピル、低用量ピル双方とも月経周期をずらすことができます。いずれの場合も余裕を持ち、ずらしたい生理開始の2週間前には婦人科を受診するようにしましょう。
プールと同じように、生理中に湯船に浸かることも問題ありません。自分の後に家族が入る場合でも雑菌が移るといった心配はほとんどなく、体を温めることで生理痛などが緩和しやすくなるからです。
ただし、お風呂から出る前にシャワーで洗い場を流して出るなど、浴槽から出たあとの経血の処理は念入りに行ないましょう。