異型狭心症とは、どんな狭心症?治療のときの注意点は?

2017/9/14 記事改定日: 2018/12/24
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

異型狭心症(いけいきょうしんしょう)は心臓の血管が極度に縮むこと発生する狭心症で、血管攣縮性狭心症(けっかんれんしゅくせいきょうしんしょう)とも呼ばれます。
この記事で症状や原因、治療法を紹介します。

異型狭心症の症状

異型狭心症は冠攣縮性狭心症(けっかんれんしゅくせいきょうしんしょう)とも呼ばれます。発作が安静時に発症することと、特定の時間帯や引き金で症状が起きることが大きな特徴です。多くの場合は夜間から朝方にかけての時間帯に発生しますが、タバコを吸った後やお酒を飲んだ後などに出現するケースもあります。

また、発症率は女性が圧倒的に多いことがわかっています。

代表的な症状は以下の通りです。

  • 胸が圧迫感、締め付けられるような痛み
  • 動悸、息切れ
  • のどまたは肩まわりの違和感

異型狭心症の原因

異型狭心症の原因は冠動脈が痙攣して非常に狭くなり、血液の流れが悪くなることです。この痙攣はスパズムと呼ばれ、心筋の酸素不足によって発生すると考えられています。
スパズムの要因としてはストレス、喫煙、飲酒、心身の疲労、急な体の冷え、過換気、女性ホルモンの欠乏などがあげられます。

動脈硬化は関係ない

「狭心症=動脈硬化が原因」というイメージがあるかもしれませんが、異型狭心症の場合は異なります。
上の項目で説明したように異型狭心症は冠動脈が酸素不足によって極度に縮むことで生じるため、動脈硬化がまったく見られなくても発症する可能性があるのです。

異型狭心症の診断・治療法

異型狭心症は多くの場合、発作時の心電図を観察することで診断が可能です。
体の表面に電極を貼付して24時間の心電図の変化を観察(ホルター心電図)したり、超音波を使った検査(心エコー)、心臓カテーテル検査(冠動脈にカテーテルという医療器具を挿入して造影剤を注入することで、冠動脈の状態を観察する)などを行うことで判断します。

また、自然と発作が起きたタイミングで心電図を見るのは難しいため、アセチルコリン、エルゴノビンなどの誘発剤を使って症状をチェックする方法もとられています。

異型狭心症の治療と日常生活の注意点

基本的には薬物治療がメインです。
カルシウム拮抗薬、硝酸剤を含む血管拡張剤などを服用することが多いです。
中でも硝酸剤(ニトログリセリン)は発作の抑制に有効で、多くの場合5~15分程度で症状が軽減します。

また、ストレス、喫煙、飲酒、心身の疲労、急な体の冷えなど・・・異型狭心症の直接の原因であるスパズム(血管の痙攣)の誘発因子を遠ざける必要があります。
生活習慣の見直しやストレス解消などにも、日頃から意識して取り組みましょう。

禁忌

異型狭心症は過度なストレスなどから発症することがあり、日常生活にも注意する必要があります。
日常生活上の禁忌事項としては、睡眠や休息時間の不足、不規則な生活リズムが挙げられます。また過度な飲酒や喫煙習慣は異型狭心症の発症リスクを高めることが分かっていますので、飲酒は適量を守り、喫煙習慣がある人は禁煙にトライしてみましょう。

また、急激な身体の冷えも異型狭心症の発作を引き起こす原因になりますので、冬場の入浴などはしっかりと浴室を温めてから行うようにし、起床時にはタイマー機能で室内を温めておくなどの対策が必要です。

おわりに:ストレスや疲れをためすぎないことが、発作予防のポイント

異型狭心症の大きな原因は心筋への酸素不足による冠動脈の狭窄で、これらはストレス、喫煙、飲酒、心身の疲労、急な体の冷え、過換気、女性ホルモンの欠乏などによって引き起こされます。
発作の予防にはタバコやお酒を減らす・やめることに加え、ストレスや疲れをためすぎないことが大切だといえるでしょう。

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