飲みすぎた日の翌朝のつらい症状、二日酔いはなぜ起こる?

2017/9/25

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

お酒の席で、楽しくてついついお酒を飲みすぎてしまうと、翌日の気分が酷いことがあります。これは二日酔いと呼ばれるつらい症状です。今回は、なぜ二日酔いになってしまうのか、原因や対処法などを解説します。

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二日酔いの症状にはどんなものがある?

お酒を飲みすぎた翌日は、頭痛、吐き気、のどの渇き、体がほてっているなどの不快感があります。また、アルコールが消化しきれていない場合は、ふらついたり、酩酊感やろれつが回らないなど、お酒に酔っているときと同じような症状があります。これらの症状が二日酔いの症状です。

二日酔いになってしまった原因は?

二日酔いは、アルコールの摂取量が排出量を超え、血中アルコール濃度が長時間、高い水準となることが原因とされています。
摂取されたアルコールは、95%が肝臓で分解され、残りを汗、呼吸、尿によって体外に排出されますが、大量にアルコールを摂取することによりこれが起こります。

二日酔いになったときの対処法

お酒を飲んだ翌日、二日酔いで酷い気分のときは、以下の対処法で症状が和らぐ可能性があります。
・寝る前に水分補給をする
・市販薬で頭痛や筋肉の痙攣を緩和する
・アセトアミノフェンを含む治療薬を服用する
・甘い食べ物を食べる
・コーヒーやお茶などからカフェインを摂取する
・しじみの味噌汁を飲む
・ブイヨンスープを飲む:ブイヨンスープはビタミン、ミネラルが豊富で枯渇した栄養素を補い、弱った胃の消化力を高める働きをします
・水やソーダ水など消化器系にやさしい飲み物を飲む

迎え酒は迷信

迎え酒(アルコールをもっと飲むこと)は二日酔いの回復の助けになりません。これは危険性の高い習慣で、単に体内のアルコール成分が消えるまでの時間が長くなるだけです。
大量に飲酒した後は、次の飲酒をするまでに最低でも48時間は飲まないことをおすすめします。

二日酔いを予防する方法

以下に二日酔いを防ぐコツをご紹介します。
・お酒を飲む前にウコンを含むサプリメントやドリンクを飲む
・空腹時の飲酒は控える・・・飲酒の前に炭水化物や脂肪を含む食品を食べることでアルコールの吸収を遅くするといわれています。
・二日酔いを防ぐ食べ物をつまみに飲む・・・枝豆、じゃがいも、おくら、長いもなどを一緒に食べると、二日酔いを防ぐ効果が期待できます。
・お酒に敏感な人は、濃い色のお酒を控える・・・濃い色のお酒に含まれる不純物と呼ばれる天然の化学物質が二日酔いを悪化させます。
・アルコールと水、または非発泡性のソフトドリンクを交互に飲む・・・炭酸飲料はアルコールの吸収を速めるため、非発砲性にしましょう。
・飲酒し、寝る前に500ml程度の水を飲む・・・ベッドの側にコップ1杯の水を置いておき、目が覚めたら飲むようにしましょう。

おわりに:節度を持ってお酒を楽しむことも忘れずに!

お酒を楽しく飲むことで日常のストレスを発散できるという人も少なくないでしょう。これから年末を迎えるにつれ、お酒を飲む機会が増えるかと思いますが、くれぐれもお酒は節度を持って楽しむようにしましょう。また、二日酔いになってしまったときは、今回ご紹介した対処法を参考にしてみてください。

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