突き指の治し方と応急処置 ― 悪化を防ぐために大切なこと

2017/9/26

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

突き指を悪化させずに早く治すには、正しい応急処置をスピーディーに行うことが重要です。
この記事で突き指の正しい処置について学んでいきましょう。

突き指とは

突き指とは、指を突いたときや指先に物がぶつかったときに生じる手指の関節の損傷全般を指します。
そのほとんどはスポーツをしているときに、中でも球技を行っている最中に起こることが多いです。
主な症状は指先及び周辺の関節の痛み・腫れ、運動障害などで、脱臼や骨折が生じることもあります。

突き指は引っ張ってはいけない!

「突き指は引っ張ると元に戻る」と聞いたことがあるかもしれませんが、それは大きな勘違いです。
むしろ突き指をした拍子に腱が切れたり骨から離れたりしている可能性があり、引っ張る・動かすなどの行為は症状の悪化につながる危険があります。

特に突き指をした指の第一関節を自力で曲げたり伸ばしたりできない場合は、槌指変形(つちゆびへんけい)を発症している可能性が高いので、決して自分で元に戻そうとせずに整形外科で診察・処置をしてもらってください。

アイシングとテーピングが大切―RICE処置とは?

突き指は基本的に患部を冷やすこと(=アイシング)で対処しますが、アイシングに加えて怪我に必要な処置を行うRICE療法が有効だと言われています。
RICE療法とはどのような処置なのか、以下の文で詳しく見ていきましょう。

RICE処置について

RICEは「Rest(安静)、Icing(冷却)、Compression(圧迫)、Elavation(拳上)」の頭文字を組み合わせたものです。患部の内出血・腫れを少しでも抑制するための方法で、処置開始が早ければ早いほど治癒・回復の速度が上がります。
また、打撲や捻挫など突き指以外の怪我にも効果を発揮します。

Rest(安静)

Rest(安静)は文字通り、患部をできるだけ動かさないようにすることです。
症状によりますが、3日ほど経過して痛みがないようであれば、じょじょにリハビリを行います。

Icing(冷却)

Icing(冷却)は患部を冷やして炎症を抑える効果があります。保冷剤やビニール袋に氷を入れたものを当てて、怪我をした部分を冷やしましょう。
ただし、冷却を30分以上行うと血管内の白血球や血小板を殺してしまう危険性があるため、冷却時間は目安となる15分を守るようにしましょう。

Compression(圧迫)

Compression(圧迫)は、患部の内出血や腫れを抑える働きがあります。
包帯やテーピング、タオルなどで患部を固定しながら圧迫し、突き指をした2~3日後までは患部を固定したままにしておきましょう。
症状が軽い場合は2~3週間ほどのテーピングで治まることが多いです。

Elavation(拳上)

Elavation(拳上)は、患部からの出血を抑えるためにアイシング時や就寝時に患部を心臓よりも高い位置にすることです。高さの調節には椅子や台などを使うと良いでしょう。

病院での治療が必要なことも?

突き指は軽い症状で済むことも多いですが、中には放っておくと後遺症が残るような場合もあります。
特に痛み強い場合や長引く場合は腱や骨を損傷している可能性もあるので、応急処置をした後はできるだけ早く整形外科で診察・治療を受けた方が良いでしょう。

おわりに:突き指は正しい応急処置が重要。処置した後は早めに整形外科へ

突き指は引っ張って治そうとしたり放置しておくと、後遺症を招いてしまう危険性が高くなります。正しい応急処置を素早く行ない、その後は早めに整形外科で治療を受けるようにしましょう。

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