記事監修医師
前田 裕斗 先生
2017/9/27
記事監修医師
前田 裕斗 先生
「赤ちゃんの髪の毛がたくさん抜ける」「髪の毛が抜けてからしばらく生えてこない」などと不安になっている母さんも多いでしょう。
この記事で赤ちゃんの抜け毛の原因と対策を知り、その後のケアに役立ててください。
赤ちゃんの髪が抜ける原因は大きく2つに分かれます。
ひとつは成長に伴う生理現象によるもの、もうひとつは頭皮への強すぎる刺激によるものです。
以下の項目で、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
赤ちゃんの成長に伴い、新生児生理的脱毛という抜け毛が発生することがあります。新生児生理的脱毛は、新生児期から生後6ヶ月位までの時期に見られる髪の生え変わりです。
毛髪の大部分が同時期に休止期に入ったことで、前頭部から頭頂部までの毛が突然たくさん抜けて髪が薄くなってしまう赤ちゃんもいます。
髪が抜けてからすぐに新しい髪が生えるかどうかは赤ちゃんによって差がありますが、髪の毛が生えないままということはほぼありません。
主に後頭部の摩擦によって生じる赤ちゃんの抜け毛を、乳児期後頭部脱毛と言います。
これは生後2ヶ月から6ヶ月位までに起こる現象で、赤ちゃんの後頭部の髪の毛の一部分が薄くなる、抜け毛が目立つなどの症状があります。
赤ちゃんの後頭部と枕との摩擦によって、仰向けに眠っている赤ちゃんの枕に髪の毛が多量に付くことが特徴です。
個人差はありますが、乳児期後頭部脱毛も上の項目で説明した新生児生理的脱毛も生理現象であり、生後8ヶ月~1歳になるころまでには新たな髪が生えて症状が治まっていることが多いといわれています。
赤ちゃんの髪の毛が抜けると不安になるかもしれませんが、抜け毛についてはあまり心配しすぎず、枕やシーツを清潔に保つことを心がけましょう。
抜け毛そものもよりも、寝具に付着するダニへの対策が重要になります。
ダニは髪の毛や皮脂をエサにするため、赤ちゃんの汗や毛髪が付いた寝具をそのままにしておくとダニが生息しやすい状態を作り出してしまうからです。
抜けた髪の毛は掃除機などを使って吸い取り、シーツや枕カバーはこまめに交換するようにしましょう。
赤ちゃんの頭皮は大人よりも刺激に弱いため、大人と同じシャンプーなどを使うと頭皮や髪の毛が傷んでしまう可能性があります。
赤ちゃん専用や赤ちゃんも使えるシャンプーやトリートメントなどを選びましょう。
また、帽子の内側の素材からの刺激や吸水性の悪さによるムレが頭皮に刺激を与えていることもあります。帽子などの赤ちゃんの衣類は、素材や機能を重視して選びましょう。
赤ちゃんの抜け毛の主な原因は、成長過程に伴う自然な現象、寝具と頭皮との摩擦、頭皮への過度な刺激などです。
抜け毛がいずれの原因によるものでも、赤ちゃんが寝る場所を清潔に保つように心がけ、頭皮に強い刺激を与えないように気をつけながら、新しい髪の毛が順調に生えてくるように丁寧にケアをしてあげましょう。