ハイヒールをよく履く人は要注意! アキレス腱付着部炎とは

2017/9/28

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

アキレス腱付着部炎とは、スポーツ選手やハイヒールを常用している女性に多く見られる症状で、歩いたときや足首を上に向けて曲げたときに踵の後ろ側に強い痛みが現れます。
この記事で、原因や治療法を詳しく見ていきましょう。

アキレス腱付着部炎とは

アキレス腱付着部炎とは、アキレス腱と踵の骨の付着部にある滑液包(かつえきほう:骨の間で摩擦と衝撃を防ぐクッションのような役割を果たす部分)などが炎症を起こすことです。
歩いたときや足首を上に向けて曲げたときに、踵の後ろ側に強い痛みが現れます。
重症化すると歩くことができなくなるほどの痛みを感じたり、安静にしていても眠れないほどの痛みが生じることもあります。

アキレス腱付着部炎を発症するのはなぜ?

アキレス腱付着部炎は踵やアキレス腱に過度の負担が何度もかかることで発症します。
踵やアキレス腱の負担となりやすいのは以下のような行為です。

・仕事やスポーツなどによる脚の酷使
・過度な体重増加(肥満)
・ハイヒールや足に合わない靴の常用

中でもつま先がとがったデザインの靴やヒールが細く不安定になりやすい靴は足への負担が大きいので、アキレス腱付着部炎のリスクを高める原因になります。

成長期が原因になることも?!

個人差はありますが、成長期は身長や体重が急激に増える一方、腱の付着部が発達しきっていないことが多いため、アキレス腱へ急に負荷がかかったり、大きな負担がかかったりすると炎症などのトラブルを起こしやすいのです。

どうやってアキレス腱付着部炎を治す?

アキレス腱付着部炎の治療法はの理学療法・薬物療法・手術療法の3つに分かれます。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。

理学療法

足に合った靴を選ぶ、足底挿板(中敷のこと)を使って衝撃を吸収するなどの方法で患部への負担を軽減します。痛みが治まってきたら筋肉の柔軟性を高めるためにアキレス腱のストレッチを組み合わせながら治療を進めていきます。

薬物療法

痛みを和らげるために非ステロイド系鎮痛薬の外用剤や経口剤が使用されます。
非常に強い痛みがある場合にはステロイド剤の局所注射を行うこともありますが、副作用として腱の強度が低下したりアキレス腱断裂を招いたりするリスクがあります。

手術療法

上記の保存療法で改善が見られない場合や症状が深刻な場合には、変形した腱やかかとの骨の出っ張り(踵骨後上隆起)を取り除くために、内視鏡を使った手術が行われることもあります。

アキレス腱付着部炎の予防法は?

アキレス腱付着部炎の予防には、運動前後のふくらはぎのストレッチ、筋肉トレーニング、運動後の患部へのアイシングなどを徹底することが重要です。負担がかかった部分を回復させるためにも、運動や仕事の後には足を休める習慣をつけましょう。

また、ハイヒールやつま先の尖った靴を連続で履くことは避け、踵の低い足の形に合った靴を履くようにしてください。

おわりに:足首の負担を和らげるためにも、治療中にハイヒールを履くのは控えよう

アキレス腱付着部炎の主な原因は運動や仕事によるオーバーワークですが、ハイヒールもまたアキレス腱や踵に負担をかける要因になります。
足首への負担を減らすためにも、アキレス腱付着部炎の治療中にハイヒールを履くことは控えたほうが良いでしょう。

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